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実は、森友学園問題には、主役である籠池理事長や、脇役である野党やマスコミが知らないところで、重要な問題提起がされている。

 

 

『「官僚」の真実』  大手新聞・テレビが報道できない

高橋洋一  SB新書  2017/7/6

 

 

 

<「森友学園問題」>

・そして最近、そうしたマスコミの体たらくぶりを、改めて強く認識する出来事があった。「森友学園問題」である。

 

実は、森友学園問題には、主役である籠池理事長や、脇役である野党やマスコミが知らないところで、重要な問題提起がされている。

 それは、ひと言でいうと、「日本の官僚と官僚機構が持つ巨大な利権構造と弊害を、図らずも露呈した」ということになる。事態の深刻さに気付いているのは、もう一方の主役である財務省だ。

 そこで本書では、この問題を題材として、官僚と官僚機構が持つ弊害をクローズアップしたいと思う。

 

日本は与党と政府が一体化している

・約40年にわたって自民党が政権を握ってきた結果、立法府と行政府は、ほぼ一体化してしまい、国民には「自民党=政府」という認識が広がったといえよう。そのため、なんとなく、法律をつくっているのは政治家のような気がしているのだ。

 官僚が法律をつくっていると言われると、違和感を覚えるのは、こうしたイメージが浸透しているせいだろう。

 

議員内閣制は政治主導になりやすいはずだが………

・つまり、政治家が命令して官僚を動かすという政治主導にはならず、官僚が主体的に法律案をつくって、実際に動かすという“官僚主導”ができてしまった。

 

法律を書ける人間は官僚しかいない?

・これは、法律に詳しいということと、法律が書ける、つくれるという能力は別であることを示している。法律をつくるには、そのためのトレーニングをしなければならない。

 実際、法律を書くには、膨大な知識と技術が必要とされる。

 まず、過去の法律と矛盾してはいけない。条文としての言葉遣いが適切であるかどうかも問われる。そして、何よりも、法律の規制の対象に対して、精通していなければならない。

 

政治家は「官僚のレトリック」で誤魔化される

・官僚が新しい法律(条文)を書いてきたとする。それを読んだ政治家が、内容に注文をつけ、修正を迫ってきた。それが、自分たちにとって都合の悪い修正だった場合はどうするか。

 官僚は、一見、政治家の言う通りに直す。しかし、その直し方が実に巧妙。微妙な言い回しにして、官僚が裁量を振るえる余地を残すのである。官僚独自のレトリックを用いて、いわゆる“骨抜き”にするという手法だ。

 

「首相答弁」ですら書き換えてしまう

・当時は、前述したように、第1次安倍政権のときで、政権は天下り問題に取り組んでいた。そこで、財務省出身の首相事務秘書官が、この国土交通省の官製談合疑惑を材料に、あろうことか首相の答弁を書き換えてしまったのである。

 

有名無実の「審議会システム」が官僚主導を維持

・審議会のメンバーは、実際は法律を立案する省庁が選ぶ。それを大臣が承認して最終的に決まるのだが、大臣は審議会の人選といった細かいことに関与しない。官僚から推薦された人物を承認するだけだ。

 

審議会には「台本」がある

<審議会委員にプライドはない>

・学者やジャーナリストを問わず、政府の審議会委員に選ばれるというのは、本人たちにとってみれば、非常に名誉なことだ。社会的な箔が付き、大した額ではないが報酬ももらえる。断る理由がないのである。

 したがって、審議会の場でも、役所の意向に逆らうことはない。流行りの言葉でいえば、役所の意向を忖度しているわけだ。

 

こうなってしまうと、完全な御用学者になったも同然で、審議会で役所の意向に反する発言をすることはなくなるのだ(筆者の友人である長谷川幸洋氏は、そういう御用学者を官僚の「ポチ」と呼んでいる。

 

審議会は役所の代弁機関

・しかし、2007年の財政審議会では、日本有数の財政学者が集まり、審議を重ねたはずなのに、一切、埋蔵金に言及することはなかった。埋蔵金を持ち出すことは、財務審議会の担当官庁である財務省の意向に反すると考えたのであろう。

 

審議会をコントロールする「事務局」の存在

・事務局には担当省庁の官僚がいて、委員の人選から始まり、審議会の日程の決定、会議後の議事録の作成などを行なう。前述した「振り付け」や、「台本」の作成なども、事務局の仕事である。

 

スケジュール調整で反対意見を封殺

・委員の総数が20人ならば、1人あたりの持ち時間は3分になる。このわずかな発言時間では、自分の主張をまとめて述べるだけで、議論などは起きようがない。議事録に残す発言記録も、いかようにでも修正できるだろう。

 

政治家への根回しは「事前審査」で行なわれる

・審議会の答申を受けた後は、内閣法制局の審査を受けることになる。そして、審査を通った原案は、政府提出法案として内閣による閣議決定をする前に、与党の政策審議機関で法律案に関する意見集約を図り、そこで承認を受けなくてはならない。

 これは、自民党の単独政権時代から始まった「事前審査」と呼ばれるプロセスで、ここで政治家への根回しが必要となる。

 

「族議員」の温床と化す部会

・もちろん、自民党の議員にとっても大きなメリットをもたらした。部会ポストを握れば、事前審査の早い段階で強い影響力を持つことができるからだ。部会は、地元の有権者や支援を受けている業界団体などの要望を法案に反映させる、大きなチャンスとなったのである。

 

国会の審議は意味がなくなる

・事前審査がもたらした弊害はまだある。それは、国会審議の形骸化だ。

 

・こうなると、国会の審議は、政府・与党に対して野党が反対の論戦を挑むという構図にしかならない。しかも、与党が国会の多数を占めている限り、どんな論陣を張っても、法案が修正されることはまずない、という状況だ。与党も野党も“出来レース”を演じているだけになってしまう。

 

「脱・官僚主導」はどうすれば実現するのか?

改革の必要性はいちだんと高まっている

・筆者は、官僚として、これまでにいくつかの行財政改革に関わってきた。おもなものをざっと挙げると、2001年の財政投融資改革、2005年の郵政民営化、2006年の政策金融改革、2007年の公務員制度改革なのである。

 いずれも、財務省を中心とした官僚や政治家などの抵抗勢力がいた。

 

しかし、いまはグローバリズムが世界の隅々まで浸透した結果、状況の変化が短期間で起き、先を見通すことが難しくなっている。こうした状況では、首相が政治判断をし、トップダウンでスピーディーに具体的な指針を示すことが求められよう。

 そのためには、政策決定のメカニズムを、官僚主導から政治主導に転換しなければならない。

 

借金1000兆円のウソに騙されるな

201910月に消費税の引き上げが予定されている。税率を8%から10%へ引き上げようと財務省は目論んでいる。

 増税を正当化するロジックは、101日のごとく、「日本は1000兆円の借金を超えており、増税をして国の収入を増やさないと財政が破綻する」というものだ。

 しかし、これは大ウソである。

 

・政府が発行する債券は、国の借金の証書なので、たしかに借金1000兆円は事実である。しかし、日本政府は巨額の資産を持っている。政府の関係会社の資産も考慮すると、資産額はおよそ600兆円以上あることがわかっている。

 したがって、負債から資産を差し引いた、実質的な借金は400兆円程度となる。この金額は、日本のGDPの約8割に相当し、他の先進国の対GDP比率と比較しても、突出して高い水準とはいえない。

 また、「政府の資産は巨額といっても換金可能なものは少ない」という人がいるが、それも間違いだ。政府資産の中身についても、先進諸国と比べて、換金可能な金融資産の割合がきわめて大きいのが特徴となっている。

 日本の政府の借金は、少なくとも、すぐに消費税を増税しなくてはならないほど深刻な状況ではまったくないのだ。

 

特殊法人改革が消費税増税を阻止する⁉

・第3章の財務省理財局のところで、特殊法人や独立行政法人が、まだたくさん残っており、それが官僚の天下りの温床になっていると指摘した。

 実は、政府の換金可能な金融資産には、そうした特殊法人や独立行政法人への出資金および貸付金が含まれている。しかも、その金額は巨大だ。

 したがって、特殊法人や独立行政法人を、廃止あるいは民営化することで、出資金および貸付金を回収することが可能となる。その結果、政府のバランスシートの負債も大きく減る。

 財務省のお得意のフレーズである「国の借金1000兆円」は、もう使えなくなるだろう。それとともに、政府の負債と資産の内訳が明らかとなり、財政破綻を理由とした消費税増税も言いにくくなるはずだ。

 さらに、特殊法人や独立行政法人が減れば、天下り先も減ることになる。特殊法人および独立行政法人改革は、正に一石二鳥の成果が得られるのである。

 

なお、日銀を連結対象とする「統合政府」のバランスシートを作ってみると、日銀が金融市場から国債を購入しているため、実質的な政府の負債は解消に向かいつつある。すでに、財政再建は終了している可能性がある。

 

天下り規制の再強化案

今回のような全府省庁調査を毎年行って、第三者が調査結果を精査して、公表すれば、天降り根絶につながると思われる

 次に、これも大阪府市ですでに行っているのだが、役所の関連団体が人材を募集する際、そのまま役所に人材の提供を申し入れるのではなく、ハローワークを経由することを徹底すべきだ。ハローワークを経由すれば、公募手続きと同じ扱いになる。

 すると、役人と民間人が同一条件で応募できるので、再就職の手続きの透明性が確保される。

 

違反には刑事罰が必要

・出向で行ったものの、実質的には天下りなのだから、その後、出向が再就職に切り替わって、政権2年目からは、再び天下りは増えている。

 こうした小手先で制度をいじくるのではなく、再就職規制には、しっかりと刑事罰の規定を設けるべきである。

 

いまこそ「歳入庁」に実現を

・筆者は、以前より、社会保障制度を維持するためには、まず「歳入庁」を作るべきだと考えている。歳入庁というのは、国税庁と日本年金機構の徴収部門を統合した組織である。

 歳入庁をつくることで、税金や年金保険料を効率的に徴収でき、徴取コストを劇的に引き下げることができるからだ。

 

年金保険料は税金と同じもの

・まず、理解してほしいのは、年金保険料と税金は同じであるということだ。

 国民年金にはすべての国民が加入しなければならないことになっている。そして国民年金法には、「被保険者は、保険料を納付しなければならない」という規定がある。

 

これまでは、年金保険料は日本年金機構、税金は税務署と、支払先が異なっていたため、年金保険料と税金は「別のもの」と受け取られてきた。しかし、これまでの説明のとおり、両方とも強制徴収されるべきものなのである。

 税務署が両方とも徴収していたら、おそらく、年金保険料と税金は同じであるという認識になっていただろう。

 

年金保険料の未納率を引き下げられる

・税金と年金保険料は、法律の性格が同じで、年金の徴収が「国税徴取の例による」とされている以上、徴収は一本化できるはず。

 つまり、国税庁と日本年金機構の徴収部門を統合すれば、税金と年金保険料の徴収はひとつの機関で行なえることになる。それが歳入庁というわけだ。

 歳入庁にすれば、徴収にかかるコスト=人件費を大幅に減らすことができるだろう。簡単にいうと、現在、日本年金機構で徴収業務を行なっている人の人件費がごっそり節約できる可能性が高い。加えて、年金保険料の徴収漏れも減るはずだ。

 

・また、いまは、日本年金機構は個人別の源泉徴収簿や賃金台帳、そして、源泉所得税の領収書を調べている。税務署も源泉徴収税をチェックしているので、別々の機関が同じ業務を二重に行なっている状態だ。

 それなら、源泉徴収税のチェックを税務署に任せてしまえば、日本年金機構のその業務は要らなくなる。

 

海外では歳入庁は常識

・年金を含めた社会保障制度に対する不安は、本来、加入して保険料を支払うべき人が、年々減っていることも起因している。

 歳入庁をつくって、年金保険料の徴収漏れを少なくすることができれば、そうした不安を緩和でき、年金財政の健全化にも資するはずである。

 このように、歳入庁はいいことづくめといえるのだが、日本では、創設に向けた動きが一向に盛り上がらない。それは、歳入庁に断固反対している勢力がいるからだ。財務省である。

 

・日本のように、税金と年金などの社会保険料を別々に徴収している国は、世界でも極めて少なくなっている。

 

「道州制」を真剣に論じるとき

・日本は、GDPなどを勘案した国のサイズが他の先進諸国より大きく、欧州で考えると、78ヶ国分の国の行政を中央官庁が一手にまとめている状態に近い。その無理が、最近のほころびとなっていると思われる。もう少し、管轄する地域を小さくしないと、地域に適した行政を行なうのは難しいだろう。

 道州制は、それぞれの道州に地方政府があるというイメージだ。各同州にはトップとなる首長がいて、自らが権限を発揮して、その地域の行政にあたるのである。

 

財源も地方に移す

道州制にして、中央集権体制から地方分権体制に変えるということは、国の業務を地方に移行させるとともに、行政を行なうための財源も地方に移行されることになる。

 

・地方分権体制にして、道州がそれぞれの地域から税金を徴収し、再分配すれば、地産地消でけっこうなことであり、少なくとも中央省庁の官僚の影響は弱まる。

道州制でなくなる省庁

・道州制になったとき、復興庁以外にも不要な省庁が出てくる。

 まずは国土交通省だ。国土交通省は全国の行政を中央で担当しているが、地方公共事業や許認可業務は、出先機関である地方整備局や地方運輸局が行なっている。

 この地方整備局、地方運輸局をそのまま地方政府に置けば、中央の国土交通省が管轄する必要はなくなる。

 

・経済産業省、農林水産省も同じような理由で、不要となる省庁といえる。全国一律で産業政策や農業政策を行なえるわけがない。

 産業や農業は、地域によって最適なものが大きく変わってくる。やはり地元に任せるべきだ。

 

・また、法務省は国の機関だが、地方に設置されている法務局は地方に移管すべき。文部科学省は、各地方に教育委員会があるので、業務を地方に移譲して、地域に合った教育行政を行なうべきであろう。

 

国家公務員は約20万人削減される

・不要な中央省庁がなくなり、また、地方に適した業務を地方に移譲すると、国家公務員の数は、大幅に削減される。約30万人いる国家公務員は、道州制の導入で約20万人減り、10万人程度になるのではないだろうか。

 このように、道州制の直接的なメリットは、中央省庁のスリム化ができるところだ。ただし、公務員の数自体は純減しない。削減された20万人の国家公務員はそのまま地方公務員にスライドするため、地方政府の地方公務員は、減った国家公務員の数だけ消えることになる。

 

一方、道州制の導入によって懸念されることもある。新たな利権構造ができる可能性だ。中央省庁が握っていた予算や許認可などの権限を、地方政府が持つことで、地方政府の官僚が利権の中心に座るおそれがある。

 

道州制は動き出している

・「大阪都構想」の考え方は道州制に通じるところがある。実現すれば、それは道州制に向けた、小さいけれども、記録に残る第一歩となるだろう。

 

霞が関では、「議員立法は前例とせず」という原則がある

・筆者は、議員立法によって重要法案が数多くつくられるべきだと考えている。官僚には書けないような、日常生活に密着した法案こそ、議員立法が担うべき分野である。議員立法の数を増やすことが、政治主導を取り戻すことにつながるといっていい。

 だが、「言うは易く行うは難し」で、経験がない人が法律を書くことはまず無理だ。そこで、そのギャップを埋めるのが、シンクタンクや政策コンサルタントの存在だ。

 政党などの政策当事者向けに公共政策の立案をし、その政策をきっちりと法律案に落とし込むことができる専門家集団である。アメリカや欧米の主要国には、数多くのシンクタンクや政策コンサルタントがある。韓国やロシアにも多い。

 しかし、日本は、受託調査研究などを行なうシンクタンクは多いが、法案まで作成できるところとなると、まずない。

 政策コンサルタントには、いろいろな専門分野があるため、その業務内容は一括りにはできないが、筆者が主宰している政策工房というところは、政策担当者向けに、公共政策の企画・立案のサポートから、法律案の作成までを手掛けている。政策コンサルタントとしては、もっとも一般的な姿といえようか。

 

・そうした地域主権の先駆けといってもよい事例もある。たとえば、政策工房で、大阪維新の会から、公務員改革及び教育改革に関する調査・検討作業の委託を請け負ったケースがある。大阪維新の会は、その調査結果を参考にして条例化し、2011年に、「職員基本条例」「教育基本条例」の2案を府議会と市議会に提出している。

 当時、国会で国家公務員改革法案の審議が遅々として進まない中、国政に先んじて、公務員改革に着手しようとした点は、高く評価できるのではないか。

 

 

 

『「幸福な日本」の経済学』

石見徹 講談社  2017/11/11

 

 

 「大きな政府」は避けられない

不安な個人、立ちすくむ国家

・現在では子供から老人に至るまで、すべての世代が経済的な問題を抱えていることが広く知られるようになった。

 このような問題を解決するのに、もっとも分かりやすく、有効な手段として浮かび上がってくるのは、所得の再分配である。

 

・結論的にいうと、所得再分配や福祉の拡充、言葉を換えていうと「大きな政府」しか対策はないと思われるが、かといってヨーロッパ諸国のような「大きな政府」が直ちに実現できるわけはない。今とくらべて「より大きな政府」を目指すことになる。

 

・またもう1つ重要な論点は経済成長であるこれほどに「貧困」や「格差」が注目されるようになり、福祉国家に対する風当たりが強くなったのは、経済が低成長に陥ったことが大いに関係している。成長の低迷は日本ばかりではなく、先進諸国に共通している現象である。

 

筆者は、財政、社会福祉やや、労働の専門家ではない。それで見当違いや誤解しているところがあるかもしれない。しかし、このように広がりをもった問題には、たとえ素人談義であっても、衆議をつくすことが必要であると考えた。

 

「大きな政府」は避けられない

経済成長は現代日本の行き詰まり状態を打開する上で、きわめて重要な条件である。しかし、少子高齢化が進む状況では、経済成長が難しいことも、これまた事実であることは認めざるをえない。

 

「大きな政府」への反感

・政府のはたすべき役割というと、「大きな政府」に対する拒絶反応が予想される。そのような批判の理論的支柱であるミルトン・フリードマンによれば、「大きな政府」が生まれたきっかけは、アメリカで1920年代から30年代にかけて「大恐慌」を経験したこと、また苦境にある資本主義に対してソ連の社会主義体制が魅力的にみえたことにあった。ルーズベルト政権の下で実施された「ニューディール」政策が、公共事業によって雇用と需要を作り出す試みであったことはよく知られているが、同時に福祉政策の面でも1935年の社会保障法で失業保険や老齢年金を制度化した。

 

・ところが、1970年代後半、あるいは80年代から、いわゆる新自由主義の考え方が広まるにつれて、「大きな政府」が信頼を失い、「小さな政府」への評価は高まる一方であった。政府の介入が大きくなるほど、非効率性やムダが生まれるので、民間にできることは民間に任せるべきである、といわれてきた。

 

しかし、実際のところ「大きな政府」が経済成長を阻害するかどうかとなると、答えはそれほど簡単ではない。このような問いを検証するために、政府の支出や税収の規模と経済成長との関係を分析した研究がこれまでいくつか発表されてきた。こうした一連の研究結果を比較検討してみると、正の相関、すなわち政府の規模が大きくなるほど成長率は高くなるという結果もあれば、逆の相関、すなわち政府の規模が大きくなるほど成長率は低くなるという結論を導いたものもある。最近は「大きな政府」が経済成長を阻害するという研究の方が比較的多いようにみえるが、まだ反論の余地のない答えを出すところまで達していない

 

ただ注目すべきは、「高福祉・高負担」の福祉国家でよく知られているスカンディナヴィア諸国が良好な経済的成果を上げていることである。新自由主義の考えによると、「高負担」は経済成長を抑制するはずなのに、これら諸国の所得水準も経済成長率も高く、日本を上回っている。この現象は北欧の「パラドックス」、あるいは「謎」といわれる。

 

・しかし他方で興味深いのは、同論文で「大きな政府」が経済的に成功する条件として「社会的信頼」という要因も指摘していることである。いわゆる福祉の「過剰」やバラまきを防ぐには、市民が互いに信頼したり、政府を信用できたりする関係が重要であるとするならば、たしかに理解しやすいだろう。

 

・それでは、日本ではこの信頼関係はどうなっているのだろうか。第1章でとり上げた『世界価値観調査』で、政府、政党や国会に対する信頼度を参照すると、時系列な変化(1981年から2010年の期間)はあまりみられず、67割が信頼していないという結果が出ている。そして国際比較をしても、信頼度が48ヵ国中で最下位に近いのである。このように政府、あるいは政治を信頼できないという声が大きいとすると、日本では福祉国家を成功させる条件が乏しいのかもしれない

 

以上、要するに「失われた10」ないし「20年」の間に、日本人は格差をむしろ肯定するようになった。それ以前はたしかなことは分からないが、貧困の原因が「怠惰」にあるとみなす人が多いことも注目される。一方で「福祉の充実」を求めながら、他方で格差の存在には寛容であるという、いささか矛盾した傾向は、自己中心的という観点からみると、矛盾なく解釈できるのかもしれない。

 

日本は「大きな政府」か?

まず国際的にみると、日本は必ずしも「大きな政府」の国ではないことを確認しておこう。

 

これによると、日本は政府の債務残高が抜群に大きいことを除き、とくに大きな数値は出ていない。政府支出や税収は、アメリカをやや上回るが、イギリスとほとんど変わらず、ヨーロッパ大陸の諸国をむしろ下回っているそしてとりわけ目をひくのは、公務員の数が少ないことである。日本に次いで少ないドイツと比べても、その約半分である。

 

日本は国民の税・社会保障費の負担をかなり低く抑えているという印象がある。以上のような事実があるにもかかわらず、なぜ日本では政府、あるいは「大きな政府」が信用されないのだろうか。この問いに対して、まず浮かび上がってくる答えは、第一に現行の行政の枠組みにさまざまなムダがあることである。それらの多くは、官庁の縦割り行政や既得権益と結びつき、関連業界の利害も絡んでいるので、是正することは容易ではない。こうしたムダの排除はむろん必要なことである

 一例として、歳入庁の設立が提唱され、閣議決定までされながら実現していないことがある。

 

第二に、政府サービスの利益が実感できないことが指摘されている。とくに中間層にはこの種の不満が大きいといわれる。

 

第三に、ここでも少子高齢化の影響がある。高齢者向けの社会福祉支出が増える一方なので、その負担を引き受ける現役世代から「大きな政府」への反感が生じやすい。世代間の対立をことさらあおる必要はないが、潜在的な意識としてこの点は無視できないだろう。やはり社会福祉の改革を避けて通ることはできない。

 

・以上のように、「大きな政府」に対する厳しい見方には、それ相応の理由がある。しかしその一方で、「大きな政府」が必要とされる深い理由もある。その理由というのは、戦後の日本社会を支えてきた企業や家族の力が衰えてきたことである。これまで企業は、正社員の雇用を維持し、年功賃金や家族手当、住宅手当などで生活を保障してきた。その意味で、企業は福祉国家に代行する存在であり、だからこそ社員は、特にはその家族を含めて会社への帰属意識を高めてきた。ところが、「イエ」に喩えられることもあった会社は、低成長期に入った現在ではもはやそれだけの余裕をもてなくなってきた。

 

・そうした空隙を埋めるのが政府の役割となるはずだが、人々の意識はまだそこまで行っていない。国の責任よりも、自己責任が強調されやすい風土があるのは、このギャップのせいであるだからこそ、高齢者の割合が高いにもかかわらず、政府の支出規模や国民負担率を比較的、小さくおさえることができた。またその反面で、「大きな政府」に対する警戒感が根強いことになる。

 

政府債務に問題はないか

元財務官僚の高橋洋一氏は、政府の債務(借金1000兆円が過大評価されていると述べているそして、増税の必要性を強調するのは財務省の謀略である、という。政府債務が過大評価であるという理由は、第1に債務は資産と合わせてみるべきだからである。政府の債務から資産を差し引いた純資産でみると、借金1000兆円が実際は200兆円程度になる。第2に、日本銀行はいわば政府の子会社に当たるので、連結決算(総合的な貸借対照表)で捉えることを提唱している。

 

・日銀は量的緩和策として、金融機関から国債(政府の債務)を大量に買い入れているが、この国債買い入れ額は日銀の政府に対する債権である。連結決算で考えると、政府の債務と日銀の債権が相殺されるので、この部分については、政府の債務が事実上、存在しなくなる。2014年度末で日銀が保有する額は国債発行残高の3割にもなる。これだけ巨額の政府債務が、まるで手品師が魔法をかけたかのように、消えてなくなる、ということになる。しかし、そんなにうまくいくわけがない。

 まず第1の点について、政府資産の中には現金・預金、有価証券、貸付金、出資金などの金融資産があり、これらは2014年度末で資産の55%を占める。ここには日本政策投資銀行、UR都市機構など特殊法人や独立行政法人に対する資産が多く含まれている。そこは公務員の天下り先になっている、といわれる。

 

・資産保有が天下りの温床となっているとすれば、これはたしかに問題である。しかし、株式など金融資産はすぐにでも売却できるかもしれないが、売ってしまえばそれまで、二度と使えない。一時的に政府債務を減らせても、将来さらに財政赤字が続けば、その保証にはならない。やはり着実に財政赤字を減らしていく努力が必要である。

 2の点について、政府と日銀を連結すると国債残高が消えるとするのは暴論である。それはなぜかを理解するためには、日銀の貸借対照表を参照しなければならない。

 

ところで、国債発行が今後も持続していけば、いつか民間が購入しきれなくなる時がくる。そうなると、国債の信認が揺らぎ価格も大きく下落する。それは、日銀の資産(国債保有残高)を大幅に減価させ、資産が負債を下回る状態(債務超過)になりかねない。債務超過になると、政府が救済することもありうるが、すでに政府債務があまりに大きいと、この方法にも限界がある。この状態になると、日本の通貨(円)に対する信認が一挙に下落し、猛烈なインフレが生じる。そうなると、国民生活への行動は予想もつかないほど大きい。つまり、日銀が国債を買い続けたとしても、いずれは日本の通貨、さらには経済そのものが破局に至ることを考慮しなければならないのである。

 

また、財政赤字を拡大させる一方の先送り策は、将来世代に巨額の債務を残すことになり、世代間の不公平を大きくするので容認すべきではないしかもやっかいなことに、政府債務ばかりではなく、さらにいっそう大きな社会保障の債務(年金、医療保険、介護保険)が残されている、という指摘もある。そうだとするとますます、増税や社会保険料の引き上げを早急に検討するしかないだろう。

 ところで、日本のように巨額の債務を控えた先例を探してみると、イギリスが浮かび上がってくる。この国の政府債務はナポレオン戦争後の19世紀初頭に国民所得の2倍近く、第2次大戦後には2倍を優に超えていた。19世紀初頭は現在の日本よりやや少ない規模であったが、第2次大戦後は日本とほぼ同じだとみてよいだろう。

 

それにしても、現在の日本でなぜ財政赤字が放置されてきたかというと、人々は遠い将来にまで考えが及ばないこと、近視眼的に利益を求めがちなことがあるだろう。それは「シルバー民主主義」にも関連するが、とりわけ高齢者は余命が短いので、いっそう現在の利益にこだわることが多い。 露骨な言い方をすると、「あとは野となれ山となれ」の精神である。ある友人などは、もう少し気取った表現を使って、「わが亡き後に洪水よ来れ」ということもあるが、同じことである。

 

どのような税が好ましいか>                                                                                                                                                                                                                                                                                               

・次に財政赤字を解消していく手段として、税について考えてみよう。まず重要なことは、税が政治そのものということである。近代国家は一方で私的所有権を保証しながら、地方で個人の所得や資産から税を徴収するのは、矛盾といえば矛盾である。このような矛盾があるからこそ、近代国家は、課税やその支出について国民が意見を表明する権利を保障している。アメリカの独立戦争で、「代表なくして課税なし」というスローガンが説得力をもったのはそのせいであり、財政民主主義といわれることもある。

 

<消費税>

・消費税については、すでにみたように、「逆進的」であることが欠陥とされてきた。消費税が内閣の命運を左右するとまでいわれたのは、このような「逆進性」の他に、日常の消費行動すべてに課税されることに、国民の強い反発を呼び起こしたからであった。しかし高所得者も低所得者も関わりなく、広く課税するという特徴は、税収を上げる点では、きわめて効果が大きい。

・しかし、日本の消費税率は西ヨーロッパ諸国よりもまだかなり低い。今後、引き上げがあれば、福祉の拡充に使える余地は大きい。また将来の引き上げが可能であるとの見通しがあるからこそ、巨額の政府債務があっても、国債に対する信頼がまだ揺らいでいないという事情もある。

 

・高い税率や「大きな政府」が経済成長に及ぼす影響について、短期的にはマイナスに働くことはあるかもしれないが、この社会が持続することを考えるならば、長期的な時間軸で考えなければならない。日本はそこまで追い込まれているということもできる。

 

このように「大きな政府」が避けられないとすると、増税の可能性を探っていくしかない。所得税、なかでも金融所得の増税はやむをえないし、相続税のいっそうの引き上げや、新たに資産課税も検討のリストに載ってくる。しかし税収に占める固定資産税や相続税の比重はもともと大きくないので、消費税の引き上げはやはり不可避である。逆進性などの短所は、政府支出の面で再分配機能を強めることで補う必要がある。

 

 

 

SAPIO 2018/12

『財務省の「国民貧困化計画」を暴く  三橋貴明』

 

 

 

このままでは2020年に日本は破滅してしまう

・国民を豊かにするために存在するはずの財務省が秘かに「国民貧困化」を進めている—―経済評論家の三橋貴明氏は財務省が、自分たちの影響力を拡大するために国民を犠牲にし、亡国に導こうとしていると告発する。

 

現在、「国民の貧困化」「発展途上国化」が進行していることに危機感を抱く日本人はどれだけいるだろうか。

私たちの所得はもう20年近く下がり続けている。

 

15年時点で、日本国民は97年に比べて15%も貧乏になった。

 

まさに怒涛の増税ラッシュである

・なぜ所得がそれほどまで下がってしまったのか。答えは、国民の所得を減らす経済政策がデフレ下の日本で過去20年続けられてきたからだ。それこそが国民貧困化の原因。その政策とは「緊縮財政」、すなわち「政府支出の削減」と「増税」である

 

徴収した税金以上に政府が支出するなら、分配が変わるだけだから経済にダメージはない。が、増税分を借金返済に回すと、国民の所得が増える要素はない。

 亡国のタイムリミットは2020年だ19年の消費増税、残業規制による残業代の削減、東京五輪のインフラ整備終了などにより、20兆円~30兆円の所得が減る可能性が高い。現在のGDPはおよそ500兆円だから、45%マイナス成長になるだろう。「20202年亡国」への道をまっしぐらに進んでいることを全国民は認識する必要がある。

 

国債は国の借金にあらず

そうはいっても、国の借金1000兆円と言われる今、「将来世代にツケを回して自分たちが贅沢をするわけにはいかない」と考える読者は多いだろう。

 

増税、政府支出の削減は「PB(プライマリーバランス=政府の基礎的財政収支)黒字化」のお題目のもとに行われている。増税で歳入を増やし、政府支出を削減することで債務を減らそうとしている。

 

しかし今や日本国債の4割は政府の子会社である日本銀行が保有しており、これは償還(返済)も利払いも必要ない。親会社・子会社間のお金の貸し借りは連結決算で相殺されるためだまた、日本国債は100%円建てであり、そこが実質破綻したギリシャと決定的に違う。自国通貨建て国債のデフォルト(債務不履行)があり得ないことは、かつて財務省自らが海外格付け会社に主張したことだ。

 

インフラ、科学技術に投資せよ

・財務省の身勝手な思惑から離れ、国民が豊かになるためにはどうすればいいか。まずは今すぐ緊縮財政を改め、財政政策として重要分野に投資することが、「発展途上国化」を防ぐ道である。

 

一つ目は国防だ。日本の防衛費は「GDPの1%以内」という制約があるため、GDPが縮小すると防衛費まで削られてしまう。本来、防衛費は必要に応じて規模を決めるべき支出のはずだ。

 

二つ目はインフラ整備。日本のインフラは多くが老朽化してきている。専門家の推計によると、今後50年間で28兆円程度のインフラ整備をしないと橋、トンネル、港湾などの多くが使用できなくなる。

 

三つ目は、社会保障。医療、介護、年金といった今後もしばらく需要が増えていく分野に資金を供給していくことが必要だ。

 

四つ目は、科学技術予算2000年を100とした科学技術関係予算の推移を見ると、日本はかろうじて横ばいを維持しているだけでほとんど増えていない。

 

国民が正しい認識を持って財務省の刷り込みから目覚めない限り、日本はインフラがボロボロで、防衛力も弱体化して他国からの侵略に怯えるような「科学技術劣等国」となることは避けられないだろう。

 

 

 

『なぜ日本だけがこの理不尽な世界で勝者になれるのか』

高橋洋一   KADOKAWA  2017/4/28

 

 

 

いまや世界経済のリスクとなった中国

自国の統計を信じない中国の政治家たち

・経済学者の目から見ると、中国は不思議な国だ。経済学の基本でいえば、輸出は外需、輸入は内需の動きを示す。貿易統計の数字を見ると、近年の中国は輸出・輸入ともに減少しているのに、GDPは伸びている。この現象を論理的に説明できる術を筆者は持ち合わせていない。誰かに説明してもらいたいほどだ。

 もっとも、中国政府が発表しているデータを鵜呑みにすれば、いまも中国が経済成長を続けているというストーリーを簡単につくり出すことができる。

 

中国のGDP統計に対して疑惑の目を向けているのは、筆者だけではない。以前から多くのエコノミストやジャーナリストが疑惑を指摘しているが、恐ろしいことに中国の政治家たちすら、国の統計を信頼していない。

 

・中国の国家統計局が公表する経済成長率は2012年から“小刻み”に低下しているが、これも経済の成長が止まったことをわかったうえで、対外的に「急激な失速」という印象を与えないように改竄されたデータである、と見たほうがよい。

 外需が芳しくない要因には、競争力の低下や需要の落ち込みが考えられる。これらは短期的には改善されにくいものだ。また、内需についても、共産党指導部が問題視している国内の過剰生産が「供給側の構造改革」によって解消されないかぎり、好転は難しい。貿易統計しか信頼できる判断材料がないとはいえ、中国経済が当分のあいだ、低迷する確率は高いと予測できる。

 

人民元は国際通貨になれるのか

経済が低迷するなかで、今後の動向を探るカギとなるのは、習近平体制がどこまでもちこたえられるか、ということだ。中国経済をめぐっては、アメリカの経済学者であるケネス・ロゴフがハードランディング論を唱えている。はたして習政権は自国の経済をどこに、どう着地させようとしているのか。

 先進国では、政治的な自由と経済的な自由はセットで動いている。一方、中国の政治体制は一党独裁であるため、政治的な自由の確保は絶望的だ。そのため中国では、経済的な自由を達成できない――というのが、筆者の考える基本的なロジックである。

 

中国は先進国になる前に「中進国の罠」に突き当たる

・中進国には2種類の相手との競争がある。1つは、背後から追い上げてくる途上国。賃金の安さで中進国よりも比較優位にある途上国は、輸出品ではコスト競争力を発揮する。もう1つは先進国だ。技術力や開発力では、中進国は先進国の後塵を拝するケースが多い。コスト競争力で途上国に敗れ、技術力では先進国に敵わなければ、中進国の経済成長は止まってしまう。これが「中進国の壁」といわれる現象である。

 

・それに対して中国は、工業化を国有企業が牽引し、いくつかの優良企業も現れつつはあるが、資本・投資の自由化はほぼ不可能である。

 

・このままでは、中国は中進国の壁を越えられなかったマレーシア、タイ、アルゼンチン、メキシコといった成長停滞国の二の舞になる確率が高い。

 

・国際通貨になるためには、発行国が経済大国であり、発達した健全な為替・金融資本市場を有し、対外取引の自由が保証されているといった要件を満たしていなければならない。これらは経済的な自由の典型だが、中国の場合、巨大な国内市場はあるものの、常習的な為替管理国であり、自由な対外取引にも難点がある。

 中国が経済的な自由を認めるのは、容易なことではない。なぜなら為替の自由化は資本取引の自由化と表裏一体であり、資本取引の自由化は国有企業の全面的な民営化につながるからだ。国有企業が民営化によって経済的な自由を獲得すれば、やがては政党選択という自由を国民は求めるようになる。すなわちそれは、現行の一党独裁体制が崩壊の危機にさらされることを意味する。

 

中国は「理」がなくとも「利」で動く

・中国としては、統計をどれだけ改竄しても実体経済の悪化は覆い隠せないという現実がある。実際に、中国からの資本流出には歯止めがかからなくなっている。その一部は、外貨準備高の減少というかたちでも現れている。

 

・いずれにせよ、中国国内の人件費は高騰し、もはや絶対的なコスト競争力が確保できない状況になっている。しかも、無格付けの社債が平気で発行される国である。破産法制が整っていないから企業の倒産はなかなか顕在化しないが、広州、香港、マカオでは数千社の倒産が起こっている。

 もはやビジネスの最適立地とはいえない、という理由から、中国以外の新興国に生産拠点を求める日本企業も少なくない。

 

この状況を放置しておけば、人民元は国際通貨になるどころか、大暴落を引き起こす可能性すら出てくる。人民元の暴落は習政権にとって致命傷になるだろう

 

・大風呂敷を畳むことができなければ、中国は「GDPが順調に伸びている」という架空のシナリオを描きつづけるしかなくなる。

 

「戦争の巣」東アジアでどう生き残るか

<集団的自衛権行使で戦争リスクは下がる>

民主主義国家同士のあいだでは戦争はほとんど起こらない

・戦争は二国(多国)間で起こる。そして、仕掛ける国の都合で始まる。だからこそ、成熟した民主主義国家同士の「同盟関係」が重要になる。どんなに野蛮な国でも、複数国を相手に戦争を仕掛けることの無謀さを理解しているからだ。

 

・筆者は数字を示そう。集団的自衛権の行使によって日本の戦争リスクは最大40%下がる。また自主防衛(個別的自衛権の行使)と比較すれば、コストは75%程度少なくて済む。

 

・日米同盟のコストは1年で約1.7兆円、そこに防衛関係費を加えても約6.7兆円だが、現在と同等の防衛力を自前で賄おうとすれば、2425.5兆円かかると試算されている。さらに筆者の指摘を加えるなら、自主防衛の道を選択すれば、いずれは抑止力としての核兵器保有まで視野に入れなければならなくなる。

 

・お花畑の真ん中で安全保障の論議をしていたら、いつ非合理な事態に巻き込まれてもおかしくはない。すでに日本の排他的経済水域(EEZ)には北朝鮮から頻繁にミサイルが撃ち込まれているという「事実」を、日本人はきちんと認識すべきだ。

 

<日本のPKO議論はガラパゴス状態>

・ついでにいえば、駆けつけ警護も安保関連法も憲法違反だと主張する野党は、25年前の世界にとどまったままである1周遅れどころか、3周遅れだ。

 

「日本の借金1000兆円」の大嘘

<政府資産の存在がバレて困るのは誰か>

・バーナンキ氏の理論では、大恐慌は各国の金融政策という一点からシンプルに説明される。金本位制に執着した国は十分な金融緩和ができずデフレから抜け出せなかったが、金本位制を放棄した国では自由に金融緩和ができたので、デフレからすぐに脱出できた。それが「魔物」の正体だ。この慧眼に、筆者もなるほど、と膝を打った。そして、当時の日本とドイツの経済政策に思いが及んだ。

 

・世界恐慌の渦中にあった1932年、ドイツでは失業率が30%を越え、失業者は600万人を数えた。これを3年間で160万人にまで減らし、世界恐慌前の経済状態に戻したのがアドルフ・ヒトラーの経済政策だった。アウトバーン(高速道路)の建設など、積極財政による雇用政策が功を奏したのである。

 

・一方、日本は世界恐慌とほぼ同時期に行われた金解禁によって通貨高となり、輸出が落ち込んで昭和恐慌を招いた。立憲民政党の浜口雄幸首相が、金本位制復帰に伴って緊縮財政を採用したことで、日本は猛烈なデフレに見舞われた。1931年の経済状況を29年と比較すると、国民所得は2割減、物価は3割減となっている。32年の失業率は統計上では8%程度となっているが、この数字は信頼性に乏しい。かなりの失業者がいたことは、各種の経済データから複合的に推測できる。その昭和恐慌から日本経済を回復させたのが、「高橋財政」と呼ばれた高橋是清の経済政策だった。

 

・ドイツのヒトラーも、日本の高橋是清も、積極財政と金融緩和をいち早く行ない、早期のデフレ脱却を成し遂げた。だが、経済が回復してからの両者の人生は対照的だ。ヒトラーは独裁体制を構築して戦争へと突き進んだ。高橋是清は軍事費の緊縮へと動いたことで暗殺され(226事件)、軍部の台頭と暴走によって日本も戦争へと向かった。

 

たとえば、国の借金が約1000兆円もある—―と心配している人は、いまだに少なくない。左派マスコミや財務省の御用学者だけでなく、どこのヒミつきでもないエコノミストのなかにも、この大嘘を疑わない人がいるのだから、彼らの言論に国民が騙されるのも仕方ないかもしれない。筆者にいわせれば「いまさら」だが、日本の財政はそれほど脆弱ではない。いわんや「このままでは財政破綻する」という主張には、失笑さえ覚える。

 

財政再建はすでに達成されている

そこで、あらためて計算すると、約500兆円の借金から400兆円が除外されるのだから、国の本当の借金は100兆円そこそこ、多く見積もっても150兆円程度でしかない、という実態にたどり着く、GDP比でいえば、せいぜい20%程度。日本の稼ぎは、借金の5倍もある。これで「財政破綻寸前」なら、アメリカやイギリスはとうの昔に破綻しているだろう。同じ計算方法で各国の純債務をGDP比で見れば、アメリカは65%、イギリスは60%である。先進国のなかで比較をすれば、日本の財政はむしろ「優良」といってもよいくらいだ。

 断言しよう。日本の財政再建は実質的に、すでに達成されているのである。

 

<「政府の借金は国民の資産」論の危うさ>

・政府がもっている、莫大な収益をあげるための強力な権利が徴税権だ。国民や企業から強制的に税金を徴収できる権利は、実質的な資産といえる。しかも、少なく見積もって毎年30兆円以上の税金を徴収できるのだから、割引率5%として資産価値は600兆円にもなる。それを加味すれば、日本の財政は資産超過といってもおかしくない。

 

<マイナス金利で得をするのは国民だ>

<「濡れ手に粟」だった日本の金融機関>

・「マイナス金利」という言葉を初めて耳にしたとき、その意味と効果をすぐに理解できた人は少なかったのではないか。というより、いまだに正しい理解が得られていない人が多くいるように感じる。

「マイナス」と聞けば、条件反射的にネガティブなイメージを抱きやすいものだ。日銀がマイナス金利を導入したのは2016129日。直接に株価や為替が乱高下したこともって、エコノミストの論評のなかにも、マイナス金利を否定的に扱うものが数多く見られた。

 こちらも結論から述べよう。マイナス金利は日本の経済を活発にすると同時に、国民が得をする金融政策である。

 

<「オークンの法則」>

・オークンの法則は、GDPと失業率には密接な関係があり、経済成長しなければ失業者が増えるという理論である。成長しなければ人々の満足度も豊かさも高めることはできないという因果モデルは、経済学では動かしがたいテーゼだ。

 

・オークンの法則は、日本を含めた先進国で広く実証されているからこそ、「経済法則」の名に値するのである。

 

<経済成長をボウリングに譬えると………>

・オークンの法則は経済成長と失業の関係を如実に示すものだが、さらに踏み込んで開設すれば、失業率が下がることは自殺率や犯罪率の低下、また労働力人口に占める生活保護率などの低下にもつながる。

 

<年金制度の持続可能性は高まった>

<評価に値するマクロ経済スライドの発動>

<消費税の社会保障目的税化は悪手だ>

・少子高齢社会において、年金の財源確保は大きな問題だ。しかし、そのために消費税率を上げなければならないというロジックに合理性はない。

 

歳入庁創設が年金問題解決の最適解

・この問題は、じつは簡単に解決できる。「歳入庁」を創設して税金と社会保険料の徴収を一元化すればよいだけだ。現状の非合理なシステムを一つの機関に統合すれば、徴収効率は高まるし、行政のスリム化にもなる。納める側も手続きが1ヵ所で済む。デメリットは何もない。

 海外では、むしろそれが当たり前のシステムだ。

 

・国税庁の税務調査権は、財務官僚の裏の権力だと筆者は思っている。「税務調査が入る」といえば、誰でもビビる。この権力を振りかざせば、政界、財界、学界など、あらゆる業界の人たちを黙らせられる。この既得権を手放したくないから、財務官僚は国税庁が切り離されて歳入庁に編入されることに全力で抵抗するのだ。

 歳入庁創設は年金問題の最適解である。その解を導く計算式をどう編み出していくかが、政府の進める「社会保障と税の一体改革」のカギになる。

 

GPIFは見直しではなく廃止せよ

GPIFについては、組織の「見直し」よりも「廃止」が正しいと筆者は主張してきた。

 公的年金の現行制度はほぼ割賦方式で、一割程度が積立方式になる。割賦方式は「入(保険料+税)」と「出(年金給付)」が等しくなるように調整する。「入」は賃金に連動し、「出」は物価に連動する。このバランスがうまくとれていれば、年金制度が破綻することはない。マクロ経済スライドは、そのバランサーだと理解すればよい。

 ということは、年金財政にとって積立方式は1割程度しか寄与していないことになる。年金積立金は100兆円以上ある。そんなにもっている必要がほんとうにあるのか。年金運営の流動性を確保するなら、10兆円程度で十分だ。

 GPIFは積立金を運用する独立行政法人である。2015年度には株価下落で5兆円を越える損失を出したことが大きく報じられたが、累積利益は40兆円ある。しかし、年金制度の本質論としては、一般国民の公的年金である積立金をリスクのある市場で運用することの是非を問うべきだ。

 結論からいえば、国が行なう事業として市場運用ほど不適切なものはない。100兆円の積立金を運用して利益が出ても、1割の寄与では年金給付額が大きく増えるわけではない。年金財政に運用は不要である。

 この筆者の主張に顔色を変えて反対するのは、GPIFから運用委託を受けている民間の金融機関だろう。100兆円の資産を運用する信託報酬を0.01%としても、金融機関には100億円もの手数料が転がり込む。実際、金融機関の厚労省詣では霞が関でも有名だ。金融機関の関連団体が厚労省の退官者の再就職先になるケースもある。ここにも利権と天下りの癒着構造が存在している。

 

・年金財政の観点からいえば、インフレヘッジのためには市場運用を行なうのではなく、積立金の金額を非市場性の物価連動国債にすればよい。これなら不確実性も、リスクもない。さらに、有能なファンドマネジャーによる裁量も必要ない。業務は「今月はいくら分買います」と財務省に電話をするだけだから、運用担当者が1人いれば事足りる。したがって、GPIFという大きな組織もいらなくなる。これが「廃止論」の根拠である。

 

しっかり保険として制度運営を行なえば、日本の年金制度が破綻することはない

・厚労委で意見陳述したとき、筆者は官僚時代に考案した「社会保障個人勘定」を引き合いに出し、社会保障費の個人ベースの持分権を、個人勘定内で融通し合う制度の検討を提案した。これは「お好みメニュー方式」や「カフェテリア方式」とも呼ばれる。たとえば健康に自信がある人なら、健康保険の持ち分を年金の持ち分に移行するといったことを可能にする仕組みで、自分の社会保障を自分の考えで再構成するアイデアだ。

 これに関連して、「年金定期便」を制度化した経緯も述べた。読者のところにも届いているだろう。政府が行なうべき責務を、国民の1人ひとりがしっかり把握していれば、年金を補完する手立ても自分で決めることができる。そういう社会保障のあり方を想定して、年金の将来も個人ベースで伝える年金定期便は企画された。官僚時代の筆者は、この制度発足にも関わっていた。

 

<シェアリング・エコノミー(共有型経済)>

・世界中に向かって、日本はおおいに“カッコつければ”よいと筆者は思う。それが経済成長につながり、オリンピックやパラオリンピックでは選手が獲得する金メダルの量産にもつながる。成長を否定せず、成長をめざしつづけているから、日本は「理不尽な」世界でも、勝者になれるのだ。

 

 

 

『これが世界と日本経済の真実だ』

日本の「左巻き報道」に惑わされるな!

経済ニュースは嘘八百! 目からウロコの高橋節炸裂!

高橋洋一   悟空出版   2016/9/28

 

 

 

中国はもう経済成長なんてしていない

<中国が行き詰まっている理由>

・中国の経済成長は限界を迎えている。2016年の年初、株式が暴落し上海株式市場が取引中止に追い込まれたのは象徴的な出来事だった。「世界最大の市場」を持ち、「世界の工場」を謳っていた中国だが、近年の失速は顕著だ。

 

・貿易の数字も良くない。「世界の工場」の中心地帯である珠江デルタ地域での2016年の輸出の伸びは、わずか1%の成長と見込まれている。

 まさに苦境にある中国経済だが、「中国の夢」を唱える習近平国家主席は、理想こそ高いが、有効な経済政策を打ち出せてはいない。筆者の考えでは、中国はもはや経済成長しない。そう考える理由は、「1人当たりGDP1万ドル」の壁にぶち当たっているからだ。

 この「壁」は「中所得の罠」と呼ばれる現象だ。

 

・開発経済学の研究から見ると、十分な工業化が達成される前に消費経済化のステージに入ると経済は停滞するというパターンがある。

つまり、今の状況では中国は発展できないと言える。その「壁」を超えるには、社会経済の構造改革が必要である。先進国の条件とも言える「資本・投資の自由化」だ。これまでの歴史を振り返っても、先進国の中で、資本・投資の自由化なしに経済が発展してきた国はないのだ。

 

しかし周知のとおり、社会主義体制の中国では経済は自由化されていない。中国では自由な資本移動を否定し、固定為替制と独立した金融政策を進めるという歴史上はじめての試みをしている。だが、自由化つまり国有企業改革をやらない限り、中国は「壁」を突破できないと考えるのが経済学の常識だ。現在の一党独裁体制の中国が、はたして完全な自由化に舵を切れるのだろうか。

それでも、中国のGDPは成長を続けているではないか、と思う人はいるかもしれない。しかし、中国が発表しているGDP(国内総生産)の成長率は、とても信用できるものではない。中国の発表する統計は、偽造されていると考えるべきだ。

 

中国のGDPの大噓

・ただ、その「悪い数値」を信じている経済の専門家は皆無だ。中国の成長率が誇張されていることは誰もが知っている。社会主義の中国では、国家が発表する統計は国有企業の「成績表」という意味がある。そして、その統計を作っているのは、「中国統計局」という国家の一部局である。言ってしまえば、自分で受けたテストの採点を自分でしているようなものなので、信頼性はどこにも担保されていない。

 さらに言うと、統計は短期的にではなく長期にわたって見る必要がある。

 

・中国のような経済大国の変化率が低いというのは、どういうことだろうか。

 石油価格の高騰など、近年の世界経済は大きく変動している。その世界経済の変動に、各国のGDPも影響を受けなければおかしい。実際、日本やアメリカ、イギリスなどのヨーロッパ各国をはじめ、世界中の資本主義国のGDPの成長率は上昇と降下を繰り返している。それなのに、その各国と貿易をしている中国のGDPの成長率がほとんど変わっていないのはどういう意味か……。それは発表されている数字が人為的なものだということだ。

 実は、中国がここ数年刻み続けているおよそ7%という数値には「根拠」がある。

 

・日本なら、成長率が7.1であろうと6.9であろうと統計上の誤差の範囲とされるが、中国ではその僅かな差が非常に大きなメッセージとなるのだ。

 

本当のGDPは3分の1

・中国の信用できない統計の中でも、農業生産と工業生産に関してはしっかりとデータを取っているようで、ある程度信頼できるとされてきた。なぜかといえば、計画経済を進めるために、1950年代からしっかり生産量のデータを取る必要があったからだ。しかし、その工業生産のデータも怪しくなってきた。

 

・つまり、産業別の成長率6%の伸びと工業製品別の生産量の伸びとが著しく乖離していることが分かる。工業製品の生産量が伸び悩んでいるのに、産業全体が成長するなどということはあり得ない。

このように数値を分析してみると、GDP成長率6.9%は相当に下駄を履かせた数値だと理解できるだろう。

 

・さらに気になるのが中国の失業率だ。GDPの統計と同じく発表する完全失業率のデータは何年も「国家目標」(4.54.7%)の範囲に収まっている。2008年のリーマン・ショック後も、2014年の景気後退の際ですらほとんど変動していないのだから、この数字も信用できない。調査対象も限定されており、無意味な統計なのだ。他にも客観的に信用できる公式統計はないが、現在の完全失業率は最低でも10%、およそ15%ではないかと見られる。

 

・ただし、中国のデタラメな統計の中でも信頼できるものがある。それは貿易統計だ。

 中国もWTO(世界貿易機関)に加盟している。世界各国の中国向け輸出の統計もあるので、これをすべて足し算してみる。すると、その数字は一致するので、中国の輸入統計は正しいと言える。

 

・その中国の輸入統計は、およそマイナス15%だ!輸入統計がマイナス15%となると、GDPはマイナス23%になるのが普通だ。絶対に、GDP成長率がプラス5%や6%にはならないのだ。ここからも、中国の発表するGDPがデタラメということが分かるだろう。

 

・筆者の予測では、最悪を想定した場合、中国の実際のGDPは公式発表の数値の3分の1程度に過ぎないだろう。詳しくは次項で解説するが、中国の統計システムは、ソビエト社会主義共和国連邦から学んだものだ。

 そのソ連の公式統計では、1928年から1985年までの国民取得の平均成長率は年率8.2%とされていた。しかし、実際は3.3%でしかなかった。その事実は、ジャーナリストのセリューニンと経済学者のハーニンによって、1987年に発表された『滑稽な数字』という論文で指摘されている。

 ちょっと頭の体操であるが、もしこのソ連とまったく同じ手法を、中国統計局が15年間行っていたとすると、中国のGDPは半分ということになってしまうのだ。もっとも筆者はここまでひどくはないと思いたい。あくまでワーストケースを考えるという話だ。

 

ソ連のGDPは発表の半分だった

・中国の統計システムはソ連譲りということについて、ここで少々説明しておこう。「左巻き」(左派)が理想としている社会システムでは、統計改竄しやすいという実例である。簡単に言えば、左巻きは、経済活動で公的部門のウエイトが大きくなるが、公的部門の経済パフォーマンスを良くしたがために、統計改竄に走りやすいのだ。

 

・その後、1960年代になると毛沢東は顧問団を追い返し、ソ連から伝えられた産業を中国独特のシステムに改革しようとする。大躍進政策や文化大革命を経て、鄧小平の改革開放が行われた。しかしその間も、ソ連の統計システムだけは生き残っていた。

 

・そもそも、その統計システムはソ連で50年以上も使われていたものだったが、およそデタラメなものだった。ソ連でも正確な統計データを出そうとした職員がいたが、「人民の敵」として統計機関から追放されたり、弾圧を受けた。国の立てた経済計画は、どんなことがあっても達成したことにしなければいけない。

 つまり、国家の意思に基づいたご都合主義の統計でしかなかったのだ。そんなものを基に国家運営をしていれば、国家が崩壊するのは当たり前だった。だが、そんなソ連のデタラメな統計に、世界中の人々、経済学者までもが騙され続けていた。

 

・かつて政府税制調査会長を務めた故・加藤寛慶應義塾大学名誉教授のお話が思い出される。先生は元々ソ連経済の専門家だった。ソ連の発表する経済統計はいい加減だから、それを正しく推計しようとすること自体が骨折りなのだと言い、「社会主義経済のひどさを学び、日本はそうならないよう民間が主導する経済でなければならない」と語っておられた。

 

・はたしてその指摘は正しかった。ソ連の統計のデタラメさ加減が明らかになったのは崩壊した時だった。驚くべきことに、ソ連のGDPは発表されていたものの半分しかなかった。1928年から1985年までの国民所得の伸びは、ソ連の公式統計によると90倍となっているが、実際には6.5倍しかなかったのだ。

 中国は、そんな統計システムを引き継いでいるのだ。

 中国の統計がデタラメであると自ら宣言してしまった政治家がいる。現在の中国首相李国強その人である。

 

「中国の経済統計、指標は、まったく信用できない。遼寧省のGDP成長率も信用できない。私が信用してチェックしているのは、わずか3つの統計数値だけ。その3つとは電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行融資額。この3つの統計を見て、遼寧省の経済成長の本当のスピードを測ることが可能になる。他の中国の経済統計、とりわけGDPなどは、ただの『参考用数値』に過ぎない」

 

中国のハニートラップ

左巻きの人々が中国に都合のいい言動をしてしまう理由のひとつが「ハニートラップ」だ。実は筆者も「罠」を仕掛けられたことがある。

 1990年代のはじめ頃、筆者がかつて大蔵省の官僚だった時の話だ。中国の経済シンクタンクに招かれて訪中した。宿泊先は中国の国賓館である釣魚台だった。夜、外出先で宴席が設けられたのだが、とんでもない美女が接待役としてついてきた。2次会まで一緒にいれば危険だと思った私は、用事があるとか適当な理由をつけてその場から逃げ出した。

 このようなハニートラップに引っかかった役人や学者、そして政治家は数多いという。「親密な関係」を盗撮され、帰りの空港で写真やビデオを見せられれば、たいていの人間は中国の操り人形になってしまうというわけだ。

 

・そして、あの手この手で中国に籠絡された日本の官僚、学者や政治家が、中国の都合のいい見解を垂れ流す。中国とはそういう国なのである。もちろん、そんなハニートラップなどなくても、中国政府の「公式見解」を拡大、補強しようという困った左巻きの評論家や官僚も多いのだが……。

 それはさておき、これまで述べてきたとおり、中国経済は発展しないし、発表するGDPも大嘘だ。「中国崩壊」が政治体制の崩壊を意味するのか、経済の破綻を意味するのか論者はそれぞれだが、少なくとも中国経済は失速し、中国発の大不況が襲ってくる恐れは高まっている。左巻きの人たちは、拡大する中国と手を取り合わなければいけないと主張しているが、現実を直視すべき時が来ているのだ。

 

・筆者は近年、以上のような中国経済の真相を事あるごとに講演などで話してきた。『中国GDPの大嘘』(講談社)という本も上梓している。おかげさまで多くの人に納得してもらっており、論考に批判の声が来ることはほとんどない。

 

 

 

『日本はこの先どうなるか』

高橋洋一  幻冬舎   2016/8/10

 

 

 

政治・経済では本当は何が起きているのか

英国のEU離脱、欧州への大量移民、崩壊寸前の中国経済、米国の過激な大統領候補、日本の戦争リスク………

データに基づかなければ、議論する意味はまったくない

・参院選の結果を受け、さらなる経済政策が実行される。

・憲法改正は容易ではない。

・イギリスEU離脱の悪影響はボディブローのように効いてくる。

・イギリス経済は将来的には成長する可能性あり。

・経済は人の「気分」で動く。

・エコノミストの予測が外れるのは経済学部が「文系」だから。

・輸出入統計から推計した中国のGDP成長率はマイナス3%。

・国債暴落説の大ウソ。

・財務省の税務調査権は実に恐ろしい。

・日本経済は必ず成長できる!

・戦争のリスクを甘く見てはいけない。

 

<データは嘘をつかない>

<トランプ大統領の誕生は日本にどう影響するか >

・最近のトランプ氏の発言を聞いていると、いよいよ「へりコプターマネー」を言い出すのではないかと考えている。

 へりコプターマネーのもともとの意味は、中央銀行が紙幣を刷ってへりコプターから人々にばらまくというものだ。ただし、実際にこれを行うことは難しく、「いつどこにへりコプターが来るのか教えてほしい」というジョークすらあるほどだ。

 現在のように中央銀行と政府が役割分担している世界では、中央銀行が新発国債を直接引き受けることで、財政赤字を直接賄うことをへりコプターマネーと言うことが多い。

 

・バーナンキ氏のそれは名目金利ゼロに直面していた日本経済の再生アドバイスであったが、具体的な手法として、国民への給付金の支給、あるいは企業に対する減税を国債発行で賄い、同時に中央銀行がその国債を買い入れることを提案していた。

 中央銀行が国債を買い入れると、紙幣が発行されるので、中央銀行と政府のそれぞれの行動を合わせてみれば、中央銀行の発行した紙幣が、給付金や減税を通じて国民や企業にばらまかれていることになる。その意味で、バーナンキ氏の日本経済に対する提案はへりコプターマネーというわけだ。

 

<もし朝鮮半島で有事が起きれば、韓国における在留邦人保護も大きな課題

・体制の維持には、一定の経済力が必要だ。中国経済の景気後退の影響で、北朝鮮経済は深刻なダメージを被っていることが予想される。対中輸出依存度が25%程度の韓国でさえ、2015年の輸出額は対前年比6%程度も減少している。対中輸出依存度が70%以上と言われる北朝鮮は、中国経済の低迷の影響をモロに受けているに違いない。

 北朝鮮のGDPは謎に包まれているが、400億ドル程度(4兆4000億円程度)とされており、一人当たりGDPは2000ドルにも達しない最貧国である。人口は約2300万人で、そのうち5%、つまり約120万人が軍人である。

 これを日本に当てはめて考えると、自衛隊員を600万人も抱えている計算になる。その経済的な負担は、あまりにも大きい。

 

・北朝鮮は、国連制裁をこれまで4回も受けている。1月の核実験、2月のミサイル発射を考慮して、もし追加の国連制裁を受けた場合、事実上は6回の制裁と考えていいだろう。これは、7回も国連制裁を受け、結果としてつぶされたイラク並みである。そうなると、朝鮮半島有事も充分に想定できるのだ。

 

<米軍が日本から撤退すれば、日本の核保有が現実味を帯びる>

願うだけで平和が実現できるなら、世界はとっくに平和になっている>

・集団的自衛権の行使容認は、アメリカとの同盟関係の強化をもたらし、日本の戦争リスクを下げることにつながるのである。

 集団的自衛権は、同盟関係と一体不可分のものだ。世界では、集団的自衛権なしの同盟関係はあり得ない。その意味で、もし集団的自衛権の行使を認めなかったら、日本はいずれは日米同盟を解消される恐れもある。

 

・安保関連法の成立を世界の視点で見れば、これまで同盟関係がありながら集団的自衛権の行使を認めなかった「非常識」を、世界の「常識」に則るようにした程度の意味である。そう考えれば、「安保関連法で日本が戦争をする国になる」などといった主張が単なる感情論にすぎないことがわかるだろう。実際、国際関係論の数量分析でも、同盟関係の強化が戦争のリスクを減らすことは実証されているのである。

 安全保障を議論するときはいつもそうだが、左派系が展開する議論はリアルではなく、非現実的かつ極端なものばかりだ。

 安保関連法案が国会で審議されている最中、衆議院憲法審査会において、3人の憲法学者が「安保関連法案は憲法違反」と指摘して話題になったことがある。聞けば、95%の憲法学者が集団的自衛権の行使容認を違憲だと考えているという。

 

中国のGDP成長率を推計すると、「-3%」程度である

・中国政府のシンクタンクである中国社会科学院は、2015年のGDP成長率を「+6.9%」と発表しているが、これはおそらくウソだろう。

 もし、筆者のこの推計が正しければ、中国経済は強烈な減速局面に突入していることになる。

 

・要するに、貿易面から見れば、中国経済の失速はアメリカのそれと大差ないくらい、世界経済に与える影響が大きいものになるということだ。

 しかも、その影響は中国との貿易依存度が大きいアジアでより深刻になるはずだ。

 ちなみに、リーマンショック後の2009年、アメリカのGDPは3%程度減少し、輸入も15%程度減少した。貿易関係を通じた実体経済への影響については、現在の中国の経済減速は、リーマンショックのアメリカと酷似している状況だ。この意味では、中国ショックはリーマンショック級の事態に深刻化する可能性を秘めているのである。

 

<中国は「中所得国の罠」にはまり込んでいる>

・「中所得国の罠」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「中所得国の罠」とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりのGDPが中程度の水準(1万ドルが目安とされる)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷することを言う。

 この「中所得国の罠」を突破することは、簡単ではない。アメリカは別格として、日本は1960年代に、香港は1970年代に、韓国は1980年代にその罠を突破したと言われている。一方で、アジアの中ではマレーシアやタイが罠にはまっていると指摘されている。中南米でもブラジルやチリ、メキシコが罠を突破できすにいるようで、いずれの国も、一人当たりGDPが1万ドルを突破した後、成長が伸び悩んでいる。

 

・これまでの先進国の例を見ると、この罠を突破するためには、社会経済の構造改革が必要である。社会経済の構造改革とは、先進国の条件とも言える「資本・投資の自由化」である。日本は、東京オリンピックの1964年に、OECD(経済協力開発機構)に加盟することによって「資本取引の自由化に関する規約」に加入し、資本・投資の自由化に徐々に踏み出した。当時、それは「第二の黒船」と言われたが、外資の導入が経済を後押しし、それが奏功して、日本の1人当たりGDPは1970年代半ばに5000ドル、1980年代前半に1万ドルを突破した。

 

・では、中国ははたして「中所得の罠」を破れるだろうか。筆者は中国が一党独裁体制に固執し続けるかぎり、罠を突破することは無理だと考えている。

 ミルトン・フリードマン氏の名著『資本主義と自由』(1962)には、政治的自由と経済的自由には密接な関係があり、競争的な資本主義がそれらを実現させると述べられている。経済的自由を保つには政治的自由が不可欠であり、結局のところ、一党独裁体制が最後の障害になるのだ。

 そう考えると、中国が「中所得国の罠」を突破することは難しいと言わざるを得ない。

 

<日本の財政は悪くない>

「日本の借金は1000兆円」という財務省による洗脳

・話を消費増税の延期に戻そう。そもそも消費税率を引き上げる目的は、「税収」を増やすためである。税収を上げたがっているのは誰かと言えば、それは財務省だ。景気が充分に回復していない状況での増税は経済成長を阻害することが明白であるにもかかわらず、なぜ財務省は消費税率を上げたがるのか?その理由については後述するが、増税の方便として使われているのは、いわゆる「日本の借金」である。1000兆円—―

 この数字を見て、おそらく読者の皆さんのほぼすべてが、「日本の借金」という言葉を頭に思い浮かべたに違いない。それほどまでに、「日本の借金1000兆円」というフレーズは巷間に定着してしまっている。

 

・当時から、旧大蔵省は「日本の国家財政は危機に瀕している」と対外的に説明していたが、バランスシートを作成した筆者には、すぐその主張がウソであることがわかった。負債と同時に、政府が莫大な資産を所有していることが判明したからだ。このとき、幹部からバランスシートの内容を口外しないように釘を刺されたことを覚えている。

 あまりに資産が多額であったからであり、それまで「国の借金はこんなにたくさんあります」と資産の存在を公表せずに負債だけで財政危機を煽ってきた説明が破綻してしまうからだ。

 

・しかも資産の大半が特殊法人などへの出資金・貸付金であったため(これは現在も大差ない)、仮に資産の売却や整理を求められると、特殊法人の民営化や整理が避けられなくなってしまう。これは、官僚にとっては{天下り先}を失うことを意味し、自分で自分の首を絞めることにつながる。筆者も当時は現役の大蔵官僚だったため、「口外するな」という命令に従わざるを得ず、情報を外部に漏らすことはしなかった。

 残念ながら、筆者が作成したバランスシートは、大蔵省だからか「お蔵入り」になってしまったが、1998年度から2002年度までは試案として、そして2003年度以降は正式版として外部にリリースされるようになった。

 

・何しろ日本の長期金利は、201629日に史上初のマイナス台に突入したほどの超低金利なのだ。にもかかわらず、国債暴落説はいまだに巷間でくすぶり続けている。

 国債暴落説の根拠とされているものはいろいろあるが、その一つは、日本の財政破綻だ。日本政府がいずれ国債の金利負担に耐えられなくなるとの見通しから、損を回避したい人々の間で国債の売却が加速し、いっきに債券価格が下落して金利が暴落するというロジックである。しかし、前述のように日本は財政破綻状態ではないため、この話はそもそもの前提が間違っていることになる。

 

・金融や財政に馴染みが薄い一般の人が、財政破綻論や国債暴落説を語ったり信じたりすることは仕方がない面もあるが、専門家である学者の中にも財政破綻論や国債暴落説を語る人がいることには驚くばかりだ。

 たとえば、東京大学金融教育センター内に、かつてものすごい名称の研究会が存在した。その名も、「『財政破綻後の日本経済の姿』に関する研究会」だ。代表を務めるのは、井堀利宏(東京大学大学院経済学研究科教授)、貝塚啓明氏(東京大学名誉教授)、三輪芳朗氏(大阪学院大学教授・東京大学名誉教授)という日本の経済学界の重鎮たちだ。

 同研究会の活動内容はホームページに公開されている。2012622日に第1回会合が開かれ、2014103日までの2年余りの間に、計22回が開催されている。『発足とWebPage開設のお知らせ』に掲載されている文章を見ると、「われわれは日本の財政破綻は『想定外の事態』ではないと考える。参加メンバーには、破綻は遠い将来のことではないと考える者も少なくない」と書かれている。

 

 第1回会合では、三輪氏が「もはや『このままでは日本の財政は破綻する』などと言っている悠長な状況ではない?」という論点整理メモを出し、勇ましい議論を展開している。要するに、財政破綻は確実に起こるので、破綻後のことを考えようというわけだ。

 

<財務省が消費税率を上げたがるのは「でかい顔」をしたいから>

<外債投資で儲けた20兆円を、政府は財政支出で国民に還元すべきだ>

・問題は財源だが、これはいとも簡単に捻出できる。「外為特会」を活用すればよいのである。

 

 

 

『「新富裕層」が日本を滅ぼす』

金持が普通に納税すれば、消費税はいらない!

武田知弘 著  森永卓郎 監修  中央公論新社 2014/2/7

 

 

 

必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ

・世界の10%以上の資産を持っているのに、たった1億数千万人を満足に生活させられない国・日本、必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ。「富裕層」と「大企業」がため込んで、滞留させている富を引っ張り出し、真に社会に役立てる方策を考える。

 

バブル崩壊以降に出現した“新富裕層”とは?

・今の日本人の多くは、現在の日本経済について大きな誤解をしていると思われる。たとえば、あなたは今の日本経済について、こういうふうに思っていないだろうか?

 

・バブル崩壊以降、日本経済は低迷し国民はみんなそれぞれに苦しい

 

・金持ちや大企業は世界的に見ても高い税負担をしている。日本では、働いて多く稼いでも税金でがっぽり持っていかれる

 

・その一方で、働かずにのうのうと生活保護を受給している人が増加し、社会保障費が増大し財政を圧迫している

 

・日本は巨額の財政赤字を抱え、少子高齢化で社会保障費が激増しているので消費税の増税もやむを得ない

 

・これらのことは、きちんとしたデータに基づいて言われることではなく、経済データをきちんと分析すれば、これとはまったく反対の結果が出てくるのだ。

 

消費税ではなく無税国債を

日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」

・「失われた20年」と言われるように、日本の経済社会は、長い間、重い閉塞感に包まれて来た。アベノミクスで若干、景気は上向いたものの、消費税の増税もあり、今後、我々の生活が良くなっていく気配は見えない。

 なぜこれほど日本経済は苦しんでいるのか?

現在の日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」だと言える。

 

・政府は、財政再建のために消費税の増税にゴーサインを出した。しかし、消費税は「金回り」を悪くする税金なのである。消費税を導入すれば、もともと大きくない内需がさらに冷え込むことになる。また消費税というのは、国全体から広く浅く徴収する税金なのである。

 

・筆者は、お金の循環を良くして財政を再建するために、ある方法を提案したい。それは、「無税国債」という方法である。

 

「無税国債」とは何か?

・無税国債の狙いは、国民の金融資産1500兆円の中に眠る“埋蔵金”を掘り起こすことにある。

 

・実は無税国債にはモデルがある。フランス第四共和制下の1952年、時の首相兼蔵相のアントワーヌ・ピネー(18911994年)が発行した相続税非課税国債である。

 フランスは当時、インドシナ戦争で猛烈なインフレが起きて財政が窮乏していたが、時限的に相続税を課税しないピネー国債を出したところ飛ぶように売れ、ただちに財政が健全化して戦費の調達もできた。これをブリタニカ国際大百科事典は「ピネーの奇跡」と書いている。

 

莫大な個人金融資産を社会に役立てることができる

・ただ、この個人金融資産を社会に引っ張り出すのは容易なことではない。個人金融資産は、個人の持ち物である。これを勝手に国が使うことはできない。国が使うためには、合法的にこの資産を引っ張ってこなくてはならない。

 もっとも手っ取り早いのは税金で取ることである。しかし、個人金融資産に税金を課すとなると、非常な困難がある。というのも、金持というのは、税金に関して異常にうるさいからだ。国民の多くは気づいていないが、この20年間、富裕層に対して大掛かりな減税が行われてきた。個人金融資産がこれだけ激増したのも金持ちへの減税が要因の一つである。

 

極端な話、無税国債は返さなくていい借金

・個人金融資産は1500兆円あるのだから、750兆円を無税国債に置き換えるというのは、夢の話ではない。ちょっと頑張れば可能なことなのである。

 750兆円を税金で徴収しようと思えば、大変である。消費税率を10%に上げたとしても、20兆円程度の増収にしかならない。もし消費税によって財政の健全化をしようとすれば、税率15%にしたとしても40年近くもかかるのである。

 

・またもし税率20%にすれば、日本の国力は相当に疲弊するはずである。消費が激減し、景気も後退するだろう。そうなれば、予定通りの税収は確保できず、さらに税率を上げなくてはならない。日本経済はどうなることか……。

 消費税に頼るよりも、無税国債をつくる方が、どれだけ健全で現実的かということである。

 

無税国債は富裕層にもメリットが大きい

・そして無税国債の販売にも、そう問題はないのである。「マイナス金利の国債?そんな国債を買うわけはないだろう」と思う人もいるだろう。確かに、ただマイナス金利というだけならば、買う人はいない。しかし、この国債には、相続税などの無税という恩恵がついているのだ。

 これは富裕層にとって、かなり大きなメリットと言える。

 

実は日本は社会保障“後進国

あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである。

 本来、日本は世界有数の金持ち国なのに、社会のセーフティーネットがお粗末なために、国民は安心して生活ができないのである。

 今の日本人の多くは、「日本は社会保障が充実している」「少なくとも先進国並みの水準にはある」と思っている。

 しかし、これは大きな間違いなのである。日本の社会保障費というのは、先進国の中では非常に低い。先進国ではあり得ないくらいのレベルなのだ。

そして、この社会保障のレベルの異常な低さが、日本経済に大きな歪みを生じさせているのだ。日本人が感じている閉塞感の最大の要因はこの社会保障の低さにあると言ってもいいのだ。

 

・日本は、先進国並みの社会保障の構築を全然してきていない。社会保障に関しては圧倒的に“後進国”と言えるのだ。

 

・また昨今、話題になることが多い生活保護に関しても、日本は先進国で最低レベルなのだ。

 

・日本では、生活保護の必要がある人でも、なかなか生活保護を受けることができないのだ。

 

・日本の生活保護では不正受給の問題ばかりが取りあげられるが、生活保護の不正受給件数は全国で25355件である。つまり生活保護には不正受給の数百倍の「もらい漏れ」があるのだ。

 

<なぜ経済大国日本に「ネットカフェ難民」がいるのか?>

・日本では、住宅支援は公営住宅くらいしかなく、その数も全世帯の4%に過ぎない。支出される国の費用は、1500億円前後である。先進諸国の1割程度に過ぎないのだ。しかも、これは昨今、急激に減額されているのである。1500億円というのは、国の歳出の0.2%程度でしかない。

 フランスでは全世帯の23%が国から住宅の補助を受けている。その額は、18000億円である。またイギリスでも全世帯の18%が住宅補助を受けている。その額、26000億円。自己責任の国と言われているアメリカでも、住宅政策に毎年3兆円程度が使われている。

 もし、日本が先進国並みの住宅支援制度をつくっていれば、ホームレスやネットカフェ難民などはいなくなるはずである。

 

・日本は他の先進国よりも失業率は低い。にもかかわらず、ホームレスが多かったり、自殺率が高かったりするのは、社会保障が圧倒的に不備だからなのだ。日本の自殺率は、リストラが加速した90年代以降に激増しており、明らかに経済要因が大きいのである。

 

税金の特別検査チームを!

・税金の無駄遣いをなくし、必要な支出をきちんと見極める。

 そのためには、予算をチェックするための強力な第三者機関のようなものをつくるべきだろう。

 今の日本の税金の使い道というのは、複雑に絡み合ってわけがわからなくなっている。これだけ税金の無駄遣いが多発しているのは、税金の使途の全貌を把握している人がほとんどいないからである。

 

<平成の“土光臨調”をつくれ>

・今の行政制度、官僚制度ができて60年以上である。いや、戦前から続いている制度も多いので、100年以上になるかもしれない。

 同じ制度を100年も使っていれば、絶対に矛盾や不合理が生じるはずである。

 

先進国として恥ずかしくない社会保障制度を

・財界も参加した第三者機関により、社会保険料の徴収と分配も合理的に考えることができるはずである。これまで財界は社会保険料を取られるだけの立場だった。そのため、なるべく社会保険料を小さくすることを政府に要求し続けてきた。

 

・これまで述べてきたように、日本の社会保障制度というのは、先進国とは言えないほどお粗末なものである。

 しかし世界全体から見れば、日本はこれまで十分に稼いできており、社会保障を充実させ、国民全員が不自由なく暮らすくらいの原資は十二分に持っているのである。

 今の日本の問題は、稼いだお金が効果的に使われていないこと、お金が必要なところに行き渡っていないことなのである。

 

「高度成長をもう一度」というバカげた幻想

・バブル崩壊以降、国が企業や富裕層ばかり優遇してきた背景には、「高度成長をもう一度」という幻想があると思われる。

 

・そういう絶対に不可能なことを夢見て、やたらに大企業や富裕層を優遇し続けてきたのが、バブル崩壊後の日本なのである。

 

<今の日本に必要なのは「成長」ではなく「循環」>

・極端な話、景気対策などは必要ないのである。

 必要なのは、大企業や富裕層がため込んでいる金を引き出して、金が足りない人のところに分配することだけなのである。

・大企業や富裕層がため込んでいる余剰資金のうち、1%程度を差し出してください、と言っているだけなのである。

たったそれだけのことで、日本全体が救われるのである。

 

<国際競争力のために本当にすべきこと>

・バブル崩壊後の日本は、「国際競争力」という“錦の御旗”のもとで、企業の業績を最優先事項と捉え、サラリーマンの給料を下げ続け、非正規雇用を激増させてきた。

 

無税国債は一つのアイデアに過ぎない

・何度も言うが、バブル崩壊後、富裕層や大企業は資産を大幅に増やしている。その一方で、サラリーマンの平均収入は10ポイント以上も下がっている。

 国民に広く負担を求める消費税が、いかに不合理なものか。

 

・もう一度言うが大事なことは、一部に偏在しているお金を社会に循環させることなのである。

 

日本の企業はお金をため込み過ぎている

・この10年くらいの間に大企業はしこたま貯蓄を増やしてきた。「内部留保金」は、現在300兆円に迫っている。

 

<設備投資には回らない日本企業の内部留保金>

・「バブル崩壊以降の失われた20年」などという言われ方をするが、実は、日本企業はその間しっかり儲けていたのだ。

しかも、それに対して、サラリーマンの給料はこの十数年ずっと下がりっぱなし(一時期若干上がったときもあったが微々たるもの)である。リストラなどで正規雇用は減らし、非正規雇用を漸増させた。

 

「日本の法人税は世界的に高い」という大嘘

・しかし、実は「日本の法人税が世界的に高い」というのは大きな誤解なのである。日本の法人税は、確かに名目上は非常に高い。しかし、法人税にもさまざまな抜け穴があり、実際の税負担は、まったく大したことがないのである。法人税の抜け穴の最たるものは、「研究開発費減税」である。

 

<バブル崩壊以降、富裕層には大減税が行われてきた!>

・そもそもなぜ億万長者がこれほど増えたのか?

 その理由は、いくつか考えられるがその最たるものは、次の2点である。「相続税の減税」「高額所得者の減税」

 信じがたいかもしれないが、高額所得者は、ピーク時と比べれば40%も減税されてきたのである。

 

実は、日本の金持ちは先進国でもっとも税負担率が低い

<金持ちの税金は抜け穴だらけ>

・前項で紹介した大手オーナー社長のような「配当所得者」に限らず、日本の金持ちの税金は抜け穴だらけなのである。だから、名目上の税率は高いが、実際はアメリカの2分の1しか税金を払っていない、ということになるのだ。

 

<相続税も大幅に減税された>

・バブル崩壊以降、減税されてきたのは所得税だけではない。相続税もこの20年間に大幅に減税されている。

 

 

 

『「借金1000兆円」に騙されるな!』

暴落しない国債、不要な増税

高橋洋一   小学館   2012/4/2

 

 

 

日銀法を改正すべき

・中央銀行の独立性は、手段の独立性と、目標の独立性に分けられているが、1998年の日銀法改正で、日銀にはそのどちらもが与えられるという非常に強い権限をもってしまった。人事の面で言えば、一度選ばれた総裁、副総裁、理事は、任期を全うするまで政治の側から罷免することさえできなくなっている。

 

・それまで日銀は大蔵省の尻に敷かれていたのだが、大蔵省としては、自分たちはそれほど唯我独尊ではないというポーズを、日銀法改正という形で日銀の独立性をアピールして示したかったのだ。これは日銀にとっては悲願達成だった。

 しかし、本来は政治が、民主主義によって国民から権限を与えられた政府が、インフレ目標を何%にするかを明確に決めるべきだ。日銀が決めるのはおかしい。

 そのうえで、その目標に至るまでの方法は、金融政策のプロである日銀に任せる。つまり手段は独立させるというのが、あくまで世界的な標準だ。

 

日銀が目標の独立性を手離したくない理由

・ところが日銀は、そういう形で政策を表に出すのを嫌がる。なぜかというと、どんな金融政策を取るかは、日銀の独立性という名の「権益」と化しているからだ。

 

どこまで金融緩和すればいいのか?

・経済政策にとっては将来の「インフレ予想」が必要だ。それまで政府・日銀には、直接的にインフレ予想を観測する手段がなかった。

 具体的には、物価連動債と普通の国債(非物価連動債)の利回り格差から、市場の平均的なインフレ予想を計算する。これを「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」と呼ぶ。

 これは世界中の中央銀行が導入し、使っている。BEIが高すぎると、引き締めなければいけない。低くなりすぎると、もっとお金を伸ばさなければいけない。

 

・ところが最近、BEIを算出されることを嫌ったのか、財務省は物価連動債を新たに発行しなくなってしまった。厄介な指標を計算されないように、元から断ってしまえ、ということなのだろうか。どこの国でも当たり前に計算している指標を、葬りにかかってきているのだ。

 

正しい金融政策で経済が拡大すれば格差は「縮小」する

・実際は格差が広がっていても、それぞれに分配があれば、全体としての社会不安は小さくなる。体感的にも、働く意志と能力があるのなら、何がしかの収入を自力で得られるのがいい社会だと素朴に思う。最下層の人の所得を上げるには、たとえ格差が広がっても、最高層を上げるべきだ。最下層を上げるためには全体のパイを増やすのが簡単だからだ。

 それでも働けない人には、生活保護やそれを進化させたベーシックインカムで助ければいい、それにしても、全体のパイを大きくしてからのほうが、より額も厚くできる。

 

国債は便利なツールとして使えばいい

・本書は国債をスコープとして、世界経済、そして日本の経済政策を見てきたが、現在の日本においては、国債はあくまでデフレを脱するためにマネーを増やし、将来増えすぎたときは減らすための重要なツールだということになる。

 

・要するに、現時点において国債が果たすべき役割は、日銀からお金を引き出すための道具として活用されればいい、ということになる。

 もし国債を買い過ぎれば、マネーが出すぎて必要以上のインフレになってしまう。その時は、高橋是清を思い出し、市中に国債を売ればいい。するとお金は日銀に還流して少なくなり、調整できる。国債は調節弁に使う。

 別に国債でなくてもいいのだが、国債がもっとも流通量が多いので、使い勝手がいいというだけだ。

 国債が、金融市場の中でコメのような役割を果たしていることはすでに述べた通りだが、それは国債の重要さ、流通量、流動性などが他の金融商品と比べて抜けているからだ。国債は金融市場の潤滑油のようなところがある。

 

・それでも、増税しないと財政破綻する、これ以上国債を刷ると暴落する、さらに格下げされるかもしれないという言葉を聞いてどうしても不安になってしまうのなら、CDS保証料に注目していればいい。マーケットで世界中のプロの投資家が、日本国債には何も問題はないと判断していれば、穏当な価格が付いているはずだ。

 それでも財政再建が気になる人は、債務残高対GDPが大きくならないなら心配ないはずだ。その条件は、だいたいプライマリー・バランス(基礎的財政収支)が赤字にならなければいい。

 

あと900兆円国債を発行しても破綻しない

・第1章の終わりで、歴史上イギリスがネットの債務残高が二度もGDP250%前後になったのに、いずれも破綻しなかったことを述べた。

 日本のネットの債務残高のGDP比は70%だから、往年のイギリスと同じ段階まで債務残高をふくらませるとしたら、あと900兆円も国債を発行しなければならないということになる。

 実際にそんなことをする必要はないのだが、もし900兆円国債を発行して、一気に財政出動したらどんな世の中になるか、ちょっと想像してみよう。

 

・さすがに1年では賄いきれないだろうから、9年に分け、年間100兆円ずつ使っていくことにしよう。民間金融機関の消化能力を考えて、全額日銀引き受けにしよう。そうすると、毎年、政府は日銀が刷った100兆円を手に入れられる。日本中のおカネが1年間で100兆円増える。

 政府も投資先が思いつかないので、とりあえず国民全員に配ることにしたとすると、国民1人当たり70万円が分配されることになる。4人家族なら、300万円近い札束が、宅配便か何かで届くのかもしれない。

 これには長年デフレに慣れてきた人たちも、さすがに驚くのではないだろうか。隣の家にも、向かいの家にも何百万円も配られているのだ。

 

・インフレになるということは、為替相場は円高から超のつく円安に変わる。

 とても簡単な計算をすれば、いま米ドルはおよそ2兆ドル、日本円は140兆円存在している。ここから割り出される為替レートは1ドル=70円ということになるのだが、日本円が240兆円になれば、一気に1ドル=120円になることになる。これは小泉政権時のレベルだ。

 これはすごいことになる。米ドルを使う人から見れば、日本製の自動車や家電、精密機器が、半額で買えるわけだ。プリウスが100万円、テレビが2万円で買える感覚だ。おそらくどんなに生産しても間に合わない。

 

・もうひとつ、ここでぜひ考えてほしいのは、お金の量を増やせば経済は回り始めるという法則だ。いきなり100兆円増やせば不必要なインフレを招いてしまうが、では20兆円なら、30兆円なら、あるいは40兆円ではどうなるだろうか。もっとマイルドで、所得の上昇を喜びつつ、貯金することではなく働いてお金を使い、また働くことに喜びと利益を見いだせる世の中になってはいないだろうか。

 

だんだん変わってきた。未来はある

日銀は、間違い続けている。本当は、日銀の多くの人も、間違えていることに気づいているのではないかと思う。

 

財務官僚・日銀職員は国民のために働くエリートではない

・バーナンキ議長はかつて、「日銀はケチャップを買えばいい」と言い、何でもいいから買いを入れてマネーを供給すればいいではないかと主張していたが、日銀は、分かっている人から見ればそのくらいもどかしい中央銀行なのだ。

 官僚も博士号所持者は少ない。でも平気でそれなりのイスに座り、うさんくさい経済学もどきをばらまいてミスリードしている。こんなことも、他の先進国の政府職員や、国際機関の職員にはあまりないことだ。

 

もう日銀は言い逃れできない

・インフレ目標導入を防戦する日銀の言い訳は、いつも決まって「アメリカが導入していないから」だった。

 バーナンキ教授は、2002年にFRB理事に指名された。

 実は以前、私はバーナンキ教授本人からインフレ目標の話を聞いていた。必ず将来インフレ目標を導入するはずだと予測した。

 しかし、多くの人からバッシングされた。そんなことをするわけがないだろうと叩かれた。ところが、20122月、現実のものになった。

 困ったのは、日銀の人たちだ。

 

・もう言い逃れはできない。何が日本経済のためになるのかを、真剣に考えてほしい。そうしなければ、この国から成長力が削がれる。その先に待っているのは、本物の「破綻」だ。

 

 

 

『築土構木の思想』  土木で日本を建てなおす

藤井聡   晶文社    2014/7/25

 

 

 

世間は皆、虚言ばかりなり

・「土木」というと、多くの現代日本人は、なにやら古くさく、このITやグローバリズム全盛の21世紀には、その重要性はさして高くないものと感じているかもしれません。

 とりわけ、「人口減少」や「政府の財政問題」が深刻化している、と連日の様に様々なメディアで喧伝され続けている今日では、今更、大きなハコモノをつくる様な土木は、時代遅れにしか過ぎないだろう、というイメージをお持ちの方は多いものと思います。

 しかし、今日私たちが信じている様々な常識が、実は単なる「虚言」(ウソ話)にしか過ぎないという事例には、事欠きません。

 

築土構木の思想

・この言葉は、中国の古典『淮南子』(紀元前2世紀)の中の、次のような一節に出て参ります。すなわち、「劣悪な環境で暮らす困り果てた民を目にした聖人が、彼等を救うために、土を積み(築土)、木を組み(構木)、暮らしの環境を整える事業を行った。結果、民は安寧の内に暮らすことができるようになった」という一節でありますが、この中の「築土構木」から「土木」という言葉がつくられたわけです。

 

・すなわち、築土構木としての土木には、その虚言に塗れた世間のイメージの裏側に、次の様な、実に様々な相貌を持つ、われわれ人間社会、人間存在の本質に大きく関わる、巨大なる意義を宿した営為だという事実が浮かび上がって参ります。

 

第一に、土木は「文明論の要」です。そもそも、土木というものは、文明を築きあげるものです。

 

第二に、土木は「政治の要」でもあります。そもそも築土構木とは、人々の安寧と幸福の実現を願う、「聖人」が織りなす「利他行」に他なりません。

 

第三に、現代の土木は「ナショナリズムの要」でもあります。現代の日本の築土構木は、一つの街の中に収まるものではなく、街と街を繋ぐ道路や鉄道をつくるものであり、したがって「国全体を視野に納めた、国家レベルの議論」とならざるを得ません。

 

第四に、土木は、社会的、経済的な側面における「安全保障の要」でもあります。社会的、経済的な側面における安全保障とは、軍事に関わる安全保障ではなく、地震や台風等の自然災害や事故、テロ等による、国家的な脅威に対する安全保障という意味です。

 

第五に、土木は、現代人における実質上の「アニマル・スピリット(血気)の最大の発露」でもあります。

 

第六に、土木こそ、机上の空論を徹底的に排した、現場実践主義と言うべき「プラグマティズム」が求められる最大の舞台でもあります。

 

土木で日本を建てなおす

・そもそも、今日本は、首都直下や南海トラフといった巨大地震の危機に直面しています。今日の日本中のインフラの老朽化は激しく、今、適切な対応を図らなければ、2012年の笹子トンネル事故の様に、いつ何時、多くの犠牲者が出るような大事故が起こるか分からない状況にあります。

 

・巨大地震対策、インフラ老朽化対策については多言を弄するまでもありません。

 大都市や地方都市の疲弊もまた、日本人がまちづくり、くにづくりとしての築土構木を忘れてしまったからこそ、著しく加速してしまっています。そして、深刻なデフレ不況もまた、アニマル・スピリットを忘れ、投資行為としての築土構木を我が日本国民が停滞させてしまった事が、最大の原因となっています。

 だからこそ、この傾きかけた日本を「建てなおす」には、今こそ、世間では叩かれ続けている「土木」の力、「築土構木」の力こそが求められているに違いないのです。

 

公共事業不要論の虚妄  三橋貴明×藤井聡

インフラがなくて国民が豊かになれるはずがない>

・(藤井)三橋先生は、みなさんもよくご存じの通り、いま政府が採用しているアベノミクスというデフレ脱却のための政策の、理論的バックボーンをずっと長らく主張されてきた先生です。ならびにかなり早い段階から、経済政策としてもインフラ投資をやるべきだというお話をされています。

 

・(三橋)もうひとつはですね、公共投資を増やし、インフラを整備しなければいけないというと、よくこういうレトリックが来るわけですよ。「財政問題があるから公共投資にカネが使えず、インフラ整備ができない」と。日経新聞までもが言いますよ。要は予算がないと。これは全然話が逆で、日本は政府にカネがないから公共投資ができないんじゃないんですよ。公共投資をやらないから政府にカネがないんです。

 

・(三橋)そこで、政府が増税やら公共投資削減やらをやってしまうと、ますます国内でお金が使われなくなり、デフレが深刻化する。実際、日本は橋本政権がこれをやってしまったわけです。日本のデフレが始まったのはバブル崩壊後ではなく、97年です。

 

・公共投資を増やせばいいじゃないですか。財源はどうするか。それは建設国債に決まっていますよ。公共投資なんだから、国の借金がいやなら、日銀に買い取ってもらえばいいじゃないですか。

 

国の借金問題など存在しない

・(三橋)いずれにしても「公共投資に20兆も使っているんですよ!」といわれると、国民は「天文学的数字だ!」となってしまう。国の借金も1000兆円とか。

 ただし、その種の指標は数値をつなげて考えなくてはいけない。GDPが500兆の国が、公共投資20兆というのは、むしろ少なすぎるだろうと。しかもこんな自然災害大国で。そういうふうに相対化して比較しなくてはいけない。

 もうひとつは、最近、私が発見して流行らせようとしているんだけど、いわゆる国の借金問題。正しくいうと政府の負債ね。あれって、日銀が昨年からずっと量的緩和で買い取っているじゃないですか。だから、政府が返済しなければいけない借金って、いまは実質的にどんどん減ってきているんですよ。まあ国債が日銀に移っているんだけど、日銀は政府の子会社だから、あんなもの返す必要がない。国の借金問題なんて、いまはもう存在しないんですよ、実は。

 

・(三橋)もうひとつ怪しいのがありまして、社会保障基金。あれも100兆円くらいあるんだけど、中身は国民年金、厚生年金、共済年金なんですよ。政府が政府にカネを貸しているだけ。こういうのも「国の借金!」としてカウントして、本当にいいのかと思う。とにかく入れるものは全部詰め込んで、「はい1000兆円、大変でしょう」ってやっている。

 

・(三橋)日本政府は金融資産が500兆円くらいありますから、一組織としての金融資産額としては世界一じゃないですか。アメリカよりでかい。そのうち100兆くらい外貨準備です。残りは先ほどの社会保障基金。共済年金や厚生年金の持っている国債だから、そういうのは、絶対に相殺して見なくちゃいけないんだけど。

 

・(三橋)全部「借金」に詰め込んでいるわけですよね。しかも日銀が量的緩和で国債を買い取っている以上、返済が必要な負債はなくなってきているのに、それでもそういうことは報道されない。

 

・(三橋)(デフレの悪影響は)過小評価されています。デフレがどれほど悲惨な影響を及ぼすか、わかっていない。マスコミは「デフレになると物価が下がりますよ」としか言わないじゃないですか。だから、何が悪いんだ、みたいな話になりますが、違いますよね。デフレ期は所得が減ることがまずい。さらに問題なのは、所得が減るとはつまりは企業の利益が減るということなので、次第にリストラクチャリングとか倒産・廃業が増えていき、国民経済の供給能力が減っていくわけですよ。供給能力とは潜在GDPですよ、竹中さんの大好きな。

 

・(三橋)デフレこそが、まさに潜在GDPを減らしていますよ。典型的なのが建設企業です。1999年に60万社あったのが、いまは50万社を割ってしまった。10万社以上消えた。これ、経営者が相当亡くなられています。自殺という形で。

 

・(藤井)建設業というのは、築土構木をするための技術と供給力を提供しているわけですが、その力がデフレによって小さくなってきている。それこそ、会社の数でいって6分の5にまで減少している。実際、会社の数だけではなく、それぞれの会社の働いている方や、能力などを考えると、その供給力たるや、さらに落ち込んで来ていることがわかる。労働者の数だって、かっては700万人近くいたのが、今では500万人を切っている。実に3割近くも建設労働者は減ってしまった。

 

・(藤井)つまり、公共事業を半分近くにまで大幅に削減すると同時に、デフレで民間の建設事業も少なくなって、建設産業は大不況を迎えた。その結果何が起こったかというと、わが国の建設供給能力の大幅な衰退なわけです。実は、これこそが、日本国家にとって、深刻な問題なんです。でも、一般メディアでも経済評論家たちも、この問題を大きく取り上げない。

 

築土構木の思想は投資の思想

・(三橋)しかもやり方は簡単なんだから。日銀が通貨発行し、政府がそれを借りて使いなさい、というだけでしょう。しかもですよ、環境的にやることが見つからないという国もあるんですよ。でもいまの日本は、もちろん東北の復興や、藤井先生が推進されている国土の強靭化とか、インフラのメンテナンスとか、やることはいっぱいあるんですよ。なら、やれよ、と。建設企業のパワーがなくなってしまったため、そちらのほうがボトルネックになっていますよね。

 

・(三橋)建設の需要がこのまま続くかどうか、信用していないんですね。またパタッと止まったら、またもや「コンクリートから人へ」などと寝言を言う政権が誕生したら、またもやリストラですか、っていう話になってしまいますからね。

 

・(藤井)さらに建設省の公共投資額という統計の農業土木という分野を見ると、昔はだいたい1兆数千億円くらいあったのが、いまはもう23千億円程度になっている。民主党政権になる直前は6千数百億円だった。でも、民主党政権下で60%も減らされた。

 

<朝日と日経が共に公共投資を批判する愚>

・(藤井)いまのお話をお聞きしていますと、いわば「アンチ政府」とでも言うべき方々の勢力、市場主義で利益を得られる方々の勢力、「緊縮財政論者」の勢力、「財政破綻論者」の勢力、といった重なり合いながらも出自の異なる4つの勢力がある、ということですね。つまり、仮にその4つがあるとすれば、その4つが全部組み合わせて作り上げられる「四すくみの四位一体」が出来上がって、それが一体的に「公共事業パッシング」の方向にうごめいている、というイメージをおっしゃっているわけですね。

 

国の借金、日銀が買い取ればチャラになる

<日本ほど可能性のある国はない>

・(三橋)安全保障面ではアメリカべったりで、ひたすら依存していればうまくいきました。もう1つ、大きな地震がなかった。1995年の阪神・淡路大震災まで大震災がなかった。国民は平和ボケに陥りつつ、分厚い中流層を中心に、「一億総中流」のいい社会を築いたんだけど、非常事態にまったく対応できない国だったことに変わりはないわけです。

 ということは、いまから日本が目指すべき道は、非常事態に備え、安全保障を強化することです。結果として、高度成長期のように中間層が分厚い社会をもう一回つくれると思いますよ。最大の理由は、デフレだから。デフレというのは、誰かがカネを使わなくてはならない。

 

・(藤井)外国はそれがグローバルスタンダードなんですね。ですからグローバル―スタンダードに合わせすぎると、日本もせっかくすごい超大国になれる道をどぶに捨てることになりますね。

 

 

 

『エコノミスト   2016.4.19 

 

 

 

識者7人が採点 黒田日銀3年の評価

70点 失業率低下が政策の正しさを証明 2%未達は消費税増税が原因  (高橋洋一)

・この3年の日銀を評価する基準は2つある。失業率とインフレ率だ。

まず完全失業率は3.3%(2月時点)まで下がっている。金融政策は失業率に効く。失業率が改善しているから、期待への働きかけや波及経路は機能しており、量的・質的金融緩和(QQE)が正しかったことを示している。

 

・原油安によってインフレ2%を達成できなかったという日銀の説明は、短期的には確かにそうだが、34年で見ると影響はなくなる。消費増税の影響を見通せなかったので、結局、原油安を方便として使っている。

 

・日銀当座預金への0.1%のマイナス金利の導入は金融緩和として評価できる。

 

・金利を下げて、民間金融機関の貸し出しを後押しすれば、借りたい企業や人は出てくる。ビジネスをしたい人にとってはチャンス到来だ。

 

・国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない。

 そして、日銀が出口戦略に入る時も国債を吐き出す(売る)ことをせずに、GDPが上がるのを待てば、日本政府の財政再建が実はもう少しで終わる。財政ファイナンスで最悪なのは、ハイパーインフレになることだが、今の日本はインフレ目標もあり、その懸念はない。国債も暴落しなくていい。何も悪いことない。

 

 

 

『最強国家ニッポンの設計図』  ザ・ブレイン・ジャパン建白

大前研一   小学館   2009/6/1

 

 

 

核、空母、憲法改正、そして国民皆兵制もタブー視しない真の国防論

北朝鮮を数日で制圧するだけの「攻撃力」を持て

・外交は時に戦いである。いや、むしろ国家と国家の利害が対立する場面ほど外交力が必要になる。そして時に「戦争」というオプションも視野に入れておかなければ、独立国家としての対等の外交は展開できない。

 

・本当に必要かつ十分な軍備とは何かを考えておく必要がある。

 

自力で国を守るのは至極当然のことだ。大前提として戦争を抑止するには「専守防衛」などと言っていては駄目だ。

 

・具体的には、射程距離1000km以上のミサイル、航空母艦、航続距離の長い戦略爆撃機、多数の上陸用舟艇などを中国地方や九州地方に配備するべきだ。

 

<突然豹変して威圧的になるのが、中国の常套手段>

・ただし私は、中国との戦いは実際には起きないだろうとみている。中国が周辺国を挑発しているのは、侵略の意図があるからというより、実は国内の不満を抑えることが最大の目的だと思われるからだ。いま中国政府が最も恐れているのはチベット問題や新疆ウイグル問題、あるいは法輪功、失業者、農民等の不満による内乱がある。それを避けるためにはあえて国境の緊張を高めて国民の目を外に向けようとしているのだと思う。

 

国民皆兵で男女を問わず厳しい軍事訓練を経験させるべきだ

・ただし実際に「核兵器」を保有する必要はない。それは敵を増やすだけだし、維持するのも大変なので、むしろマイナス面が大きいだろう。国家存亡の脅威に直面したら90日以内に核兵器を持つという方針と能力を示し続け、ロケットや人工衛星の技術を高めるなど、ニュークリア・レディの技術者を常に磨いておくことが重要だと思う。また欧米の同盟国に日本のこうした考え方を説明し納得してもらっておく必要がある。

 

・ソフトウェアの第一歩とは、すなわち「憲法改正」である。現行憲法は再軍備をしないという条文しかないので、開戦と終戦の手順はもとよりそれを国会がきめるのか首相が決めるのか、といったことすら想定していない。自衛隊についてもシビリアン・コントロールについても定義は明確ではない。つまり今の日本には“戦う仕掛け”がない。

 

中国の人権問題を「ハードランディング」させると7億人の農民が世界を大混乱に陥れる

 <中国政府が気づかない「2つのズレ」>

・いま中国政府が理解すべきは自分たちが考える常識と世界が考える常識がズレている、ということだ。ズレは2つある。

 

・一方、中国は今もチベットや新疆ウイグルなどを征服したという認識は全くない。

 

・もう一つのズレは、中国が宗教の自由を認めないことである。

 

<台湾もチベットも独立させて中華「連邦」を目指せ>

<私の提案に賛同する中国指導者たちは、起て!>

・現在の中国で国民に自治と自由を与えたら、不満を募らせている7億人の農村戸籍の人々が都市に流入して大混乱が起きる。力と恐怖による支配を放棄すれば、暴徒化した農民たちが中国人資本家や外国人資本家を襲撃して富を略奪するかもしれないし、第2の毛沢東が現れて、より強力な共産国家を作ってしまうかもしれない。

 

・なぜ、国民に移動の自由さえ与えていないのかを真剣に考えたことのない欧米諸国が、自分たちの基準を中国に当てはめて、人権だと民主主義だのとなじることも間違いなのだ。

 

<「世界に挑戦する日本人」第4の黄金期を築け>

<世界に飛び出せない“偽エリート”の若者たち>

・どうも最近の日本人はだらしない。基本的な能力が低下しているうえ、気合や根性もなくなっている。

 私は、アメリカのスタンフォード大学ビジネススクールやUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で教えていたが、クラスにいた日本人留学生は実に情けなかった。

 

・英語こそ、そこそこのレベルではあったが、中国、韓国、ヨーロッパ、中南米などの他の国々から来たクラスメートの活発な議論に加わることができず、覇気がなくてクラスへの貢献もあまりできていなかった。

 

・私は、若い頃、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)大学院に留学した。1960年代の後半である。あの時代は、日本を離れる時に家族と水杯を交わし、博士号が取れなかったら日本に帰れないという悲壮な覚悟で太平洋を渡った。実際、博士号が取れずにボストンのチャールズ川に投身自殺したクラスメートもいた。留学中の3年間、私は(お金がないせいだが)一度も帰国しないどころか自宅に電話さえかけなかった。

 ところが今の日本人留学生は日常的に携帯電話で自宅と連絡を取り、嫌になったら簡単に逃げ帰る。

 

<●●インターネット情報から●●>

 

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より

 

<高橋洋一>

主張

増税する前に、まず政府の無駄な出費を減らすことを主張する、上げ潮派の論客。1998年から在籍したプリンストン大学ではベン・バーナンキの薫陶を受けた。いわゆるリフレ派であると目される。

 

埋蔵金

2008年(平成20年)には、いわゆる「霞が関埋蔵金」が存在すると主張し 、翌年に発生した世界金融危機に際しては、政府紙幣の大量発行によって景気回復を試みるよう提言した。

 

日本の財政について

財務省時代に国のバランスシートを作成(2012年現在は財務書類という名称で公表)し、国の借金は900兆、資産は500兆、差し引き400兆の負債であり、これを踏まえて財政を論議しなければならないと、増税を主張する財務省やマスコミを批判している。

 

日本の財政再建のためには、大胆な金融緩和によるリフレーション政策で経済を成長させ、税収の自然増を図るべきであると主張している。また2013年の時点で「日本は世界1位の政府資産大国」であり、国民1人あたり500万円の政府資産があり、売却すれば金融資産だけで300兆円になると主張している。

 

日本銀行批判

大蔵省在籍中から、日本銀行による金融政策への批判を繰り返してきた。構造改革論が盛んに論じられた2002年には、構造改革の模範と目されたニュージーランドがかつて、金融政策によってデフレーションに陥る危機を脱したことを指摘、インフレーション目標を採用しない日本銀行を批判した。

 

日本銀行はハイパーインフレーションを恐れ、紙幣の大量発行を拒否しているが、40兆円の需給ギャップがあるのでそうはならないとも主張している。その後、銀行の持つ国債を日銀がデフレ(需給、GDP)ギャップ分の30兆(20124-6月は10兆(朝日新聞))円分引き取り、紙幣を供給する政策も主張している。

 

2012年現在の金融政策について、「日銀が100兆円ほどの量的緩和をすれば株価も5000円程上昇、そうしないと日本の景気回復(デフレ脱却)とはならない。今の日銀の5-10兆円での量的緩和では、海外からは見劣りし周回遅れである」と批判している。

アベノミクスの三本の矢で最も重要なのは『金融緩和である』としている。

 

 

 

『あなたのすぐ隣にいる中国のスパイ』

鳴霞  千代田情報研究会  飛鳥新社  2013/4/6

 

 

 

日本人がいかに易々と中国人に騙されるか」

・来日後の私は、大学や兵庫・大阪の中国語学校で教える傍ら、日本企業の通訳もしていたが、その折痛感したのは「日本人がいかに易々と中国人に騙されるか」である

 

<中国人学者たちの怪しい行動>

・日本企業は「人権」「友好」「学術研究」という冠をつければ、技術も機密も公開、資金まで提供して丁寧に教えてくれると、中共政府は見くびっている。この状態こそ、日本が「スパイ天国」であると揶揄され、世界から嘲笑の的になっている理由である。

 中共は「スパイの21世紀的役割は、技術的遅れを埋め合わせる機密情報の入手」と規定している。国家として科学技術力が欠けていることを認識し、先進各国の先端技術を欲しがっている。しかし、先端技術を習ったり買ったりするような状況は想定していない。

 中共は、習うこと、または習うことによって入手した技術は古いもので、最先端のものではないという認識を強く持っている。

 

美女スパイの手口

中国のスパイ活動といえば、すぐ「ハニートラップ」という言葉が浮かんでくる。女性を近づけて相手を油断させ、情報を取ったり、工作したりすることであるが、日本の橋本元首相や自民党の前総裁・谷垣禎一氏も、これに引っかかったのではないかという噂がある。亀井静香前国民新党代表は、自民党時代、中国を初訪問する際、後藤田官房長官に直々に呼ばれ「中国の女性通訳には気を付けろ」と注意を受けたという。実際、中国を訪れると、すこぶるつきの美人通訳が現れ、耳に吐息を吹きかけるように小声で通訳するので、非常に困惑したという。

 中国における「ハニートラップ」の歴史は古い。

 

・また、2005年に明らかになった駐上海日本国総領事館の男性館員が自殺した事件なども、現代の「中共によるハニートラップ」として記憶に残る事件だ。

 

・また、あるときは男性館員が犯したささいな法律違反(例えば中国では未婚の男女がホテルの一室にいるのは違法)を他の公安職員に摘発させ、自ら館員を助ける役を買って出た。その際に用いた中国語文書も存在しており、日本政府はこの文書を根拠として、中共政府に「領事関係に関するウィーン条約」違反として抗議した。

 

・古来、「英雄艶を好む」ということわざがある。為政者や事業家など、「精力的に仕事をこなす人々」は「女色を好む傾向が強い」というほどの意味だが、最近では、多くの日本人が「英雄」になってしまっており、それだけスパイの対象も増えていると言えなくもない。自衛隊や領事館員ばかりではない。企業の技術者や最先端の研究を担っている大学の准教授などもその対象であろうし、インターンの大学院生や国会議員の秘書なども「英雄」になってしまうのである。

 

・また、ビジネスは「グリーンと銀座で動く」といわれたが、料亭での政治が姿を潜めると同時に、政治家も、夜の銀座に蝟集することが多くなった。つまり、銀座だけでなく六本木や赤坂など、夜の街は日本のビジネスマンのみならず政治関係の「英雄」も集う場所となっていったのである。そのような夜の街の異変が2011215日の夕刊紙に報じられた。「中国の軍幹部令嬢らが日本で謎のクラブ勤め」という記事であるが、筆者もコメンテーターとして登場しているので、以下に要約を紹介する。

 中国人民解放軍の幹部らの複数令嬢が、東京の銀座や新宿のクラブに勤めていることが、在日中国人社会でひそかに話題となっている。金銭的に余裕があるはずだけに、その目的や真意について、「日本の政財界に特別なコネクションを構築している」から「スパイ説」まで、さまざまな憶測が飛び交っている。

 

・米国では、2009年だけで、米司法省が捜査に着手した中国絡みのスパイ容疑事件は、なんと400件を超えたという。

 

・最近は銀座でも赤坂でも、中国人の経営するクラブや中国人ホステスが少なくない。中国人のホステス専門の店ではなく、かなり老舗の名前の通ったクラブにも「中国からの留学生」と称するホステスがいることがある。

 

・今はなくなったが、麻生太郎氏が首相になる前、昵懇の女性が経営する「シュミネ」という高級クラブがあり、そこにも、長期間北京出身のホステスが在籍していた。高名な政治家が通う店であるから、政界関係者や官僚、企業経営者などが多く集まっていた。

 

・もともと中国には「千金小姐」といって、どんな貧しい家の娘でも美人に生まれてくればカネになるという即物的な考え方があるほどなのだ。

 

日本人の恥の文化に付け込むのが「ハニートラップ」の本質であり、同時に、これは日本のみならず、一夫一婦制を持つ数多くの近代法治国家の間で行われている、中共スパイの常套手段なのである

 

嵌められても気づかない国会議員たち

世界のどこよりも簡単な日本政界工作

2012718日号の国際情報誌『SAPIOに、衝撃的な記事が掲載された。ジャーナリストの山村明義氏の署名記事で、「お寒い事情、赤いスパイへの警戒感ゼロの野田民主党政権を中国への機密情報「筒抜け政権」と命名する」と題されていた。

 

・あまりにも無防備な事態に、日本に詳しい中国共産党のある幹部はこう嘯くのだ。「今の民主党政権は国家情報の危機管理意識が皆無に等しい。我々が日本人に近づき、日本の重要な情報を握るのはもはや難しいことではなく、裏の偽装すらする必要もない」

 

・現実に昨年(2011年)7月から11月にかけて、同じ東京・永田町の衆参の議員会館で、中国国内からと思われる国会議員のメールがウイルスに感染し、外国への情報が送られたとされる「サイバーテロ事件」が起きた。

 

・ところで、ウイグル会議開催直前、在京の中国大使名でウイグル国会議員連盟の各議員に、会議への参加を見合わせるよう強く求める要望書が届いたのだ。これだけでも明らかな内政干渉だが、それはさておき、その配布先を見てみると、議員連盟に当時参加していない議員にまで届いている。逆に参加しているのに、抗議文が届かなかった議員もいる。調べてみると、ある時期に作成された名簿を元に送付されていることが判明した。

 では、なぜ中国大使は「日本ウイグル国会議員連盟」の名簿を知ることができたのか。

 

国会議員には「行政調査権」というものがあって、それを行使すると国の機密資料を簡単に手に入れることができる。以下は伝聞であり、未確認のものであるが、国政に関することなのであえて公開する。まだ民主党政権になる前の話であるが、辻本清美議員の秘書から行政調査権を使ってある資料の提出が要求された。

 

・したがって、財務省の官僚は議員のところに資料を持って直接出向いた。ところが議員本人に面会したところ、そのような調査の依頼はしていないという。

 

・民主党政権下で、首相官邸に出入りできる人間が1300人に膨れ上がっていたというのだ。その中には「80人ほどの左翼的メンバーがいたり、前科一犯の人」もいた。

 

・まさに現在の日本の情報管理の甘さ、為政者たちの情報に対する認識の決定的な欠如を示していたとしか言いようがない。

 

<熱烈歓迎(訪中)の中身>

・彼らは手荷物をあけてみたりなど、すぐわかるようなことはしない。しかし、パスポートは、実は個人情報の宝庫だ。本籍地は当然だが、過去に中国や他の国のどこに滞在したかまで記録されている。中共はその個人の情報を得て、調査を始める。特に、事前に中国の他のどこかを訪れていた場合、たちどころにそのときの行動を調べ上げる。ちなみに、イスラエルの場合、外国人訪問者が希望すれば、入国のスタンプは押さない。イスラエルに敵対するイスラム国に行った場合、迷惑をかけないようにという配慮からだ。

 

・さらに、前もってホテルの部屋などに運び込まれた荷物は、歓迎会の間にすべて中身を見られていると思ったほうがよい。書類などは、コピーされていることが少なくない。

 

・シャワーを浴び、一夜を共にしたりすれば、彼女たちの行為はより完璧となる。当然その前の全裸で抱き合う画像も撮られているので、男性がスパイ行為に気づいて文句を言えば、それを持ち出される。中国の役人に泣きついても、基本的には無意味である。中国には「夫婦、親子以外の男女(外国人同士の場合は除く)が、夜11時以降、ホテルの同じ部屋にいてはならない」とする法律があり、法律違反で逮捕されかねないのだ。

 

2004年、自民党の山崎拓元副総裁と平沢勝栄議員が、中国の大連市で拉致問題解決のために北朝鮮の高官と交渉をしたことがある。この時、ここに書かれたような状況で、日本側の交渉の内容が事前に漏れていたということを、大連の『紡垂新聞』が報じている。このほど左様に、中国では十重二十重にスパイ網が存在するのだ。中国と一度でも関係した外国人はファイルが作られ、それが年々更新され、膨大なものとなっていく。

 

<「合弁会社」での「地下党組織活動」>

・中国には日本の会社が3万社ある。独立会社・日中合弁会社・日台合弁会社・日香合弁会社などであるが、それらの現地企業の中には当然「中共地下党組織」が作られ、情報収集のみならず企業が反中共活動をしていないかどうか、チェックし共産党中央に報告することを任務としている。

 

筆者は、幼年時代から大学まで、中国の教育を受けてきたが、「南京大虐殺30万人」などということは一切教えられていなかった。なので、中国の教科書に「南京大虐殺」が載っていると知った時には、非常に違和感を持ったものだ。筆者のように外国に出た者は、まだ冷静なものの見方ができるが、そうでない場合、自分の働く日本企業を敵視し、「地下党」員として活動することになんらの痛苦も感じない。こうした工作を、中共は「文化戦」と称している。

 

・最近では日本に帰化した中国人だけで12万人を超えており、彼らには当然選挙権が与えられている。これに永住許可者を含めると、中共のコントロール下にある者の数は膨大で、実に恐ろしい動向である。では沖縄はどうか。永住外国人に参政権を与えようなどと言っているくらいだから、中国からの帰化華人の数など真剣に考えたことがないだろう。しかし、これは間違いなく脅威である。

 

日本の経済援助が中国のスパイ活動を巨大化させた

<中共スパイの原点は周恩来>

<南京大虐殺が1979年までの中国歴史教科書に一切掲載されていない不思議>

・まさに、外国人の目から見ても、当時の日本人の記録を見ても、略奪や殺人を犯していたのは中国兵のほうであり、日本軍ではないのである。

 それにしても、人口20万人の都市で30万人を虐殺するなど神様も不可能だ。

 

中共は中国人のいる場所すべてにスパイを送り込む

・従って、全軍のなかで、スパイより高級なポストはなく、スパイより機密なポストはない。さらに、すぐれた知恵がなければ、スパイを使いこなせないし、人徳がなければ、よく動かせず、洞察力がなければ、もたらされた情報の真偽を判断できない。

 

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・最近の世の中の動きやメディアが注目している国会のことは、「政治の後進性・劣化」が窺われると語られています。財務官僚のスキャンダルもでたりして、代表的な官庁である財務省の劣化もささやかれています。政治や行政が乱れていますと、今の時代、海外にも広く発信されるので、国民が不安を覚え、国民が恥をかくといわれます。「近隣諸国の諜報機関は、鵜の目鷹の目で日本の粗探しをしている」と語られています。その個人情報の追跡は、週刊誌のように想像を絶する程度、執拗だと指摘されています。「飛んで火に入る夏の虫」にならないようにしなければいけないようです。新米の警察官が上司を拳銃で殺害したり、「前代未聞」の醜態が続いています。そして、海外ではシリアの化学兵器をめぐる米ロの対立も不気味なものを窺わせます。国内の物情騒然さや世界情勢の不透明さが懸念されています。「天下大乱の兆し」とは大げさですが、「何かの兆し」なのかもしれません。「天災は忘れた頃にやってくる」といわれます。また首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波が起こる確率も高く想定されていますので、ゼロメートル地帯の被災が懸念されているそうです。最近、再び大きくない地震が、何度も日本各地に起き出しています。

 

・有識者が提案する道州制についても両極端の見解があるといわれます。が、民主政治の国ですから、時間がかかりますが落ち着くところに落ち着くのでしょう。道州制も、いいことづくめといえる内容で、夢のような素晴らしい計画ですが、実施されると国民が地獄を見る懸念もあると指摘されています。また「道州制」は均等発展に反するので憲法違反という説もあると指摘されています。どんな時代、体制においてもテクノクラートの官僚は必要になります。官僚制度も時代の流れに適応できずに制度疲労、劣化が目立つともいわれます。道州制になれば「道州の官僚」にまたまた今のように牛耳られると指摘されています。政治や行政の近代化をすすめ、実際の「効率」をあげるようにしなければなりません。「長い物には巻かれろ」という風潮があるのかもしれません。「政治に関心のないひとはいるが、政治に関係のないひとはいない」そうです。「政務活動費の問題も氷山の一角」と指摘されていますが、現状の政界では「大胆な身を切る改革」は無理だといわれます。「政治の私物化」が批判されています。「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」そうです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」と述べられます。政治の費用対効果の向上、行政サービスの効率等、問題は山積みといわれます。

 

 

『日本国外務省検閲済み 外務省犯罪黒書』(佐藤優、講談社、2018/3/21という私たち一般人は、理解不能な内部告発本も出版されています。拉致事件にしても40年以上も解決していない責任の多くは、外務省にあるのではないかといわれます。外交問題でも大丈夫なのかなと疑念がわくと指摘されています。最近の公務員事情はどうなっているのでしょうか⁉「官庁はわが国最大のシンクタンク」ですので、活発に機能しているのでしょう⁉

なお国恥的なことを国際的に発信することはいかがなものかといわれます。

 

・「財政再建」「プライマリーバランス」は頻繁に社会で議論されてきたトピックスです。ネット情報によると、「プライマリーバランス(基礎的財政収支)。借入金を除いた税金などの正味の歳入と、借入金返済のための元利払いを除いた歳出の収支。収支が均衡していれば、財政が健全であることを示す。政府は2011年度の黒字化を目指してきた。」といわれます。プライマリーバランスが、「金科玉条のごとく」主張され、多数説で、ほとんどの論者も受け入れているそうです。それに異を唱える人は、「異端」とされています。「2009年に麻生太郎政権(当時)はプライマリーバランス黒字化目標を先送りする方針に転じた。2013年、安倍晋三政権は2020年度までにプライマリーバランス黒字化を目ざすと「骨太の方針」に明記した」そうです。担当官庁の財務省の方針でもあり、異端であると「学者生命を絶たれる」のかもしれません。財政の権威のある財務省ですから。日銀の政策が過去に間違ったと識者はよく批判しましたが、財務省の政策が間違うと、私たち一般人は、やりきれません。「異星人やUFOをまともに研究すると学者生命を絶たれる」という与太話もあったと指摘されています。経済学者やエコノミストも詳細に分析、研究している分野だそうです。「財政破綻」や「国家破綻」のようなシビアな題目にもつながっているようです。エコノミストや学者の見解も大きく違い、資質が窺われる話だそうです。私たち一般人は、当然、全部を把握できません。

 

・議員の報酬引き上げに関して「お手盛り予算」には熱心であるといわれる議員も「税金の無駄遣い」にも厳しいと語られています。あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのであると指摘されています。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきているともいわれます。政治家も官僚も時代の急激な流れに対応できないと指摘されています。私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。その点については政治家と官僚の認識も自覚もないといわれます。「政務活動費の問題も氷山の一角」と指摘されていますが、現状の政界では「大胆な身を切る改革」は無理だといわれます。米国の共和党の政策は「補助金をどんどんカットする政策」だと非難されるそうです。基本的には「より大きな政府」への流れだそうですが、日本もコストカッターがでてきて補助金をどんどんカットする方向に向かうのかもしれません防衛予算やインフラ整備予算、社会保障予算、科学技術予算と、増税の課題は山積みだそうです。「社長と部下連中がいつも戦っている会社があれば、即刻倒産している。この意味からも日本は企業であればすでに倒産している状態である」と語られています。

 

・「中国のハードランディング論」も増えていたようです。どこまで経済統制が効果を持続するのか分かりません。どこかで統計数字の大きな乖離が表面化しそうです。10年程前は「保八」という「年8%成長を維持できなければ、中国は失業者でメルトダウンする」という説が盛んに唱えられていたそうです。農民の問題や、社会保障の問題も「汚職」問題とともに、共産党独裁政権でも、制御できないと指摘されています。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」と語られています。「中国人は国を捨てた人でないと信用ができない」という中国社会特有の国内事情があるそうです。

 

・中国の統計数字が怪しいことは、以前から有識者に指摘されていたことだといわれます。特にソ連の古い統計システムを使い続けていた場合は、数字に大きな誤差がでてくるといわれます。「筆者の予測では、最悪を想定した場合、中国の実際のGDPは公式発表の数値の3分の1程度に過ぎないだろう」ということでは、私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。著者の説も多数説になるのはいつなのでしょうか。ソ連の崩壊も、予想外で突然死のようなものでした。はたして中国の予想外の突然死は、おきるのでしょうか。官庁エコノミストの限界もあるようです。日本にエコノミストといわれる人々は多いのですが。私たち一般人は、当然、中国経済の詳細には詳しくはありません。中国のハニートラップもその後はどうなのでしょうか。著者によると「夜、外出先で宴席が設けられたのだが、とんでもない美女が接待役としてついてきた。2次会まで一緒にいれば危険だと思った私は、用事があるとか適当な理由をつけてその場から逃げ出した」ということですが、興味深いものです。ちなみにハニートラップ大国と指摘されています。

 

・社会主義の経済では官僚主義の悪い所が最大限に出ている経済といわれました。現代では、ロシアでは「シロヴィキ」といわれる治安・国防関係省庁の職員とその出身者が勢力を持ち直し恐怖政治が始まっているともいわれます。そして中国では、共産党官僚がノーメンクラーツ(赤い貴族)と化し都市部 の民工、農村戸籍の人民などの「豊かさを制限する」と指摘されています。市場経済化もうまくいっていないようです。

 

「日本の借金は1000兆円」「一人当たり830万円」という数字の情報操作は、国民に広く浸透した情報操作だったといわれます。当時の野田総理も「子孫に借金を残すな」と盛んに答弁していたといわれます。財務省には、この数字の説明責任があったようです。この数字の情報では「増税に反対」する世論は力がなくなります。様々な政治力学が働いたのでしょうか。また経済評論家等の「日本経済破綻説」や「国債暴落説」の本が店頭をにぎわしたものです。しかしながら、「国の借金問題など存在しない」というエコノミストもいるといわれます。私たち一般人には、経済学説にも理解不能なことが多いようです。このような経済の最も基本的な事柄にエコノミストの見解が分かれるのは、エコノミストの資質が窺われます。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。経済問題は国民の主要な関心事です。そこで、いわゆる「正しい説明」をしてもらいたいものです。「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」といわれます。政治経済の制度疲労が激しく、システムが劣化しているそうです。そのうえ官僚と政治家の劣化もひどいそうです。その点については政治家と官僚の認識も自覚もないといわれます。ある意味ではディスインフォメーション(偽情報)、フェイク(偽)・ニュースになったのかもしれません

 

・「日本の政府の借金は1000兆円」といわれると誰でも驚いたものです。解釈が違うと別の結論がでてくるようです。財務省というファイナンスの権威のある役所のいうことは、誰でも従うともいわれます。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。1票の格差が大きいと政権の正統性が疑われるといわれます。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきていると語られています。消費税に重点を置きすぎていて、累進課税や法人税の実質的な税制が応分負担に改正されるべきと指摘されます。文部省の天下り斡旋が問題になりました。官僚制度も時代の流れに適合できなかったといわれます。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」ともいわれます。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」といわれます。

 

amazonに「アベノミクス」といれますと1352件の書籍がわかります。『アベノミクスによろしく』(明石順平)、『アベノミクス崩壊』(牧野富夫)、『日本経済崖っぷち  妄念の中の虚像、アベノミクス』(浜矩子)等で、ネガティブなものが増えてきているようです。アベノミクスの評価も立場の違いで、2つのグループに分かれるようです。官庁エコノミストは、痛烈に批判する人は当然ながら、少ないようです。『「新富裕層」が日本を滅ぼす』という本の著者(武田知弘)は、41冊くらいの本を書いているようです。財務省の見解というものは専門家集団ですので、指導力は強いそうです。「実は日本は社会保障“後進国”」という認識の有識者は多いのでしょうか。

 

・著者(武田知弘氏)によると消費税という税は不合理な政策だということになります。しかし、「無税国債」の発行に賛成する官庁エコノミストは多くないようです。「無税国債の発行」を主張する新しい首相はでてくるのでしょうか、社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。「失われた日本経済の20年」といわれますが、その間の経済政策は効果的ではなかったようです。20年の間に「日本経済の劣化」は相当すすんだようです。世界中で「格差の問題」が議論されています。「格差」は、税制で作られたともいわれます。「財源の裏付けのない政策は実現できない」ということで、「限られた予算、限られた処遇、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」という状況が続きました。財政・社会保障費の抜本改革が不可欠であることは明らかですが、実施は難しいようです。「もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要」といわれます。税金の無駄遣いもなくせないようです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。

 

日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。スイスではベーシックインカムの実施が国民投票で否定されましたが、大胆な改革が先進諸国で検討されているようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームによる英知を結集した「国家改造計画」が求められているといわれます。舛添氏の公私混同が議会で批判されました。メディアにも大きく取り上げられました。あまりにも期待された知識人だったので、反動も非常に大きかったようです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。

 

・「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。「政務活動費の問題も氷山の一角」と指摘されています。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。そこで政治の改革がなかなかすすまないといわれます。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」そうです。

 

・「消費税増税のスタンス」が政治の一般論としてあります。日本の「借金」は1000兆円もあり、財政危機の状況であり、消費税を上げて財政危機を回避しなければならないという議論が有力説となり、政府を動かしているといわれます。借金1000兆円という数字が独り歩きしており、真面目に「財政破綻」「日本破綻」を主張している学者・エコノミストも少なくありません。経済学者やエコノミストが最も基本的な問題に見解が対立しているのは、私たち一般人には不思議な話です。財政の危機を考えると、消費税増税もやむをえないという思考が一般的でしたが、「日本の借金問題は、懸念することはない」という説もあり、驚きます。

 

Amazonに「日本破綻」といれますと908件の書籍を見ることができます。2020年、日本が破綻する日』(日本経済新聞出版社)、『1500万人の働き手が消える2040年問題―労働力減少と財政破綻で日本は崩壊する』(ダイヤモンド社)等です。その一方で、『何があっても日本経済は破綻しない!本当の理由』(アスコム)という全く反対の見解もあります。とにかく「財政問題」については百家争鳴のようです。

 

・「築土構木の思想で、土木工事を大規模にして日本を建てなおす」必要があるようです。国土強靭化構想で、水道や下水道等、道路のインフラを再整備する必要があります。老朽化がひどいそうです。また地震や津波に対する対策や東日本大震災の復興にも大規模な「土木建設」が必要です。首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波も発生確率が非常に高いと、大衆レベルでも認識が浸透しています。かつて日本は、田中角栄氏の「日本列島改造論」にあるように「土建国家」ともいわれたものでした。田中角栄元首相の実績には毀誉褒貶があるようです。

 

「熊本地震」も、このような大地震がくり返されて、不気味な南海トラフ巨大地震津波へと繋がっていくと、地震学者が述べています。「財源の裏付けのない政策は実現できない」といわれますが、建設国債や日銀の引受など手法はいろいろとあるようです。「コンクリートから人へ」ともいわれましたが、両方への投資が必要です。金融緩和と同時に大規模な財政投融資の両方が機能しなければならないといわれます。

 

「政府債務残高約1000兆円」ということで「財政破綻」を喧伝し、大騒ぎをするエコノミストもいましたが、「国の借金問題など存在しない」と主張するエコノミストもいて、奇妙な面白い議論です。政府の紙幣発行権をめぐる考えの相違といいますか、デフレなどの基本的な考えが、それぞれ違っているようです。アベノミクスに対しても、厳しい評価をする経済学者もいるようです。外国の経済学者の評価も明らかになりました。今の状況では消費増税は無理だとされ延期されました。

 

・私たち一般人は、エコノミストではないので、詳しい分析はできませんが、円の国際的な評価が、その実態を反映するそうです。「国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない」という結論になると主張する学者(高橋洋一氏)もいるようです。ギリシアのような経済の弱い国と比較はできないようです。

 

・「日本の核武装」に言及する知識人が増えてきているそうです。核装備は一種の政治のタブーになっていた感がありましたが、世界情勢が大きく変わってきたためか、有識者から様々な提案がなされているようです。私たち一般人は、核兵器については詳しくは知りませんが、日本の周辺の仮想敵国が核兵器や細菌兵器、化学兵器を熱心に開発している以上、日米安保条約のみに頼ることは十分ではないようです。タブーなき防衛論議が必要のようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した現代の「国家改造計画」が求められているそうです。「日本最大のシンクタンクである官庁を政治家は上手に使いこなすべきである」といわれます。防衛政策ははたしてどのような評価をうけているのでしょうか。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。

 

「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているといわれます。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。核兵器を持たなければ歩兵の大量出血を強要されるといわれます。抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」ほうが、費用対効果があるといわれます。核シェルターもありませんし、この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか5兆円という限られた防衛予算では不十分だともいわれます。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。

 

・「次の戦争では必ず新兵器が使われる。将軍たちは前の兵器で軍事演習をしている」そうですので、通常兵器が陳腐化する時代に備えておく必要があるのでしょうか。「核には核で」という常識がゆきわたるのはいつのことでしょうか。もちろん、日本の核装備には言うまでもなく、多くの反対論があります。法律や条約の問題もあります。しかし、憲法改正をしなくても核兵器は持てるといわれます。「専守防衛」だからこそ核兵器をもつ必要があると専門家は主張しています。

 

・太平洋戦争も米軍の新兵器と原爆によって、日本軍が圧倒されたように、新兵器の登場によって旧兵器が陳腐化するのだそうです。旧軍は、レーダーなどの新兵器で完敗しました。それも現代では新兵器の開発のスピードが速くなっているそうです。旧軍のほとんどの将官や将校も「戦争に勝てる」とは思わなかったそうです。そして「戦争に負ける」ということは、どのようなことを意味しているかも認識していなかったそうです。ひどい目にあったのは、国民すべてで特に庶民でした。

 

・サイバー戦争では米中戦争がすでに始まっているとも言われています。深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし、対外戦争に打って出るという懸念が国際社会、チャイナ・ウオッチャー間では言われているそうです。Amazonに「サイバー戦争」といれますと152件の書籍が出てきます。『サイバー攻撃 ネット世界の裏側で起きていること』、『サイバー戦争は公開情報のみでここまで戦える』、『サイバー戦争~すべてのコンピューターは攻撃兵器である』、『日本サイバー軍創設提案:すでに日本はサイバー戦争に巻き込まれた』という具合に刺激的です。どうもサイバー戦争はいまも熾烈に継続中だそうです。メディアに人民解放軍の将校の名前が出たりして米中サイバー戦争は奇妙な問題です。メディアもどの程度把握しているのでしょうか。仮想通貨で大規模なサイバー犯罪が起こったばかりです。

 

・中国の社会が不安定化することにより世界中に深刻な影響を与える懸念があるようです。学校にいけない子供たちが増えており、社会問題がいろいろと深刻化しているそうです。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。米国の学者も2016年に中国は昏睡状態に陥ると予測していたようです。また「中国人は国を捨てた人でないと信用ができない」という中国社会特有の国内事情があるそうです。「来世はブタでも良いから中国人には生まれたくない」と回答する者もいると指摘されています。最近の週刊誌には、中国の内情がよく載っていますが、「中国激変」の内容が増えているといわれます。

 

・中国の経済学者によると「影の銀行(シャドーバンキング)に対する規制が強化されるなら、中国の不動産価格が最大50%下落する可能性がある」という見方を示していました。不動産市場も株式市場もバブルが崩壊しましたが、再び、投機資金が動いているともいわれました。チャイナ・リスク」を誰もが認識できる時代になりました。中国の経済の減速、混乱が大減速と大混乱になるのでしょうか。 中国では「上に政策あれば、下に対策あり」といわれていますが、限界がきているといわれます。中国ははたして「中所得の罠」を破れるだろうか。筆者(高橋洋一氏)は中国が一党独裁体制に固執し続けるかぎり、罠を突破することは無理だと考えている」ということで、中国経済はハードランディングしかないといわれました。

 

・識者によると、中国共産党の「みっともなさ」が世界中のメディアに露呈されている時代だそうです。世界のメディアへの頻繁な露出こそが中国共産党が最も恐れていることではないのでしょうか。「誰も13億人を食わせられないので戦争をする」といわれます。「来世はブタでも良いから中国人には生まれたくない」と回答する者もいるといわれるくらい深刻な状況といわれます。中国が民主化すれば米国との(核)戦争はありえないといわれます。米中サイバー戦争(ナウ)はどのようになっているのでしょうか。中国は人類の難題となっていくそうです。マクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあるといわれます。「日本を海に沈めるぞ」と恫喝を受けているのに、平和を叫んでいるのはいかがなものかといわれます。「将来はスイス型の『民間防衛』を目標にすべきだ」といわれます。スイスのように100%の核シェルターと国民皆兵的な郷土防衛隊で備える必要があると指摘されています。総務省と地方自治体の管轄の「郷土防衛隊」の創設が必要だといわれます。都心を狙った水爆で、国会も皇居も霞が関も吹っ飛んで一巻の終わりになるといわれます。

 

・中国のスパイ工作についても私たち一般人は、よく分かりません。旧共産圏のハニートラップはすさまじいともいわれます。移民の形で欧米の資本主義国へ流れ込むともいわれます。国交回復で「日中友好」との流れでしたが、「日中戦争」のタイトルの文字の書籍もでるような激変ぶりです。ハニートラップや産業スパイ、人口大国ですから「何でもあり」といわれます。私たち一般人は、複雑な国際政治のメカニズムが分かりません。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。同世代の男性が4000万人も偏りがある深刻な人口問題があると指摘されています。「愛国青年を戦場に送れとする古典的な手法が使われる」ともいわれます。20世紀は、内戦と共産党の独裁のために中国国内では、膨大な数の餓死者がでたといわれます。ですから「愛国青年に貧乏を忘れさせるために戦争をする」、「誰も13億人を食わせられないので戦争をする」、「愛国青年を食わせられなくなるので戦争をする」等の執拗な戦争政策を取っていたといわれます。周辺諸国は、ほとんど戦争政策に巻き込まれています。ガストン・ブートゥールは「古来、人間が戦争を起こす理由はただ一つしかない」と言って、その理由を「若者が増えすぎることにある」と指摘されています

 

・「シリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こる」といわれます。太古の歴史から人類の支配のために、「戦争」という手段は欠かせなかったと語られています。「人類の歴史は、平和な時代よりも戦争の時代が長かった」といわれます。「竜座人(ドラコ)が遥かに進化しており、このレプティリアン型生物の交雑種がイルミナティである。交配人種であるイルミナティが地球を支配している」といわれます。目に見えないとてつもなく進化した異星人のことはアバブ・トップシークレットです。「売春は女性の最古の職業」ともいわれ、昔からハニートラップが盛んだったといわれます。ヨーロッパでは「売春とスパイが最古の職業」と語られています。堕天使が地球の女を狙って降りてくるといわれます。堕天使の性的な能力は異常に高いともいわれます。

 

・日本は敗戦後から「スパイ天国」といわれます。諜報機関もありませんし、法律的な担保がないそうです。未来には「移民」を認めなくても1000万人の外国人が日本に「職」を求めて、住みつくといわれます。しかし、「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。人口大国の人材の流入もすすみましょう。外国において日本語教育をすすめるということは、彼らを日本に招いているということを意味します。外国の若者の失業は深刻な国際経済問題になっています。そうなると国際結婚も進みますし、日本国籍を取る人も激増しましょう。いわゆる「アメリカ化」がすすむといわれます。ニューヨークのような「人種の坩堝」といわれるようになる可能性も全くの空想物語とはいえないといわれます。そうなると、日本人のアイデンティティが失われ、さまざまな社会問題がでてくると語られています。海外援助の問題も、戦後多くのノウハウが蓄積されているといわれます。しかし、海外援助も複雑な問題が実際に起きていると指摘されています。

 

・「本当に優れた人材を国会に送り込むシステムが確立されていない」といわれます。「官僚とか議員は重要な仕事をしているのだから、仕事のできる者は優遇すべき」といわれます。ところが官僚や議員の仕事の劣化が、失政が増えているといわれます。「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。「国家に損害を与えたなら個人資産でもって補償せよ」という厳しい状況だと語られています。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。聖戦「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきているともいわれます。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」といわれます。

 

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

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